おかしくも哀愁漂う「中国発バカニュース」ベスト5
―[仰天! [世界のバカニュース]]―
おかしくも哀愁漂う「中国発バカニュース」ベスト5
我々の常識を凌駕する事件が頻発する中国。本誌連載「中華人民毒報」でおなじみ、奥窪優木氏が現地報道からバカニュースを厳選。
1位 直訴者と間違え警察が高官夫人をタコ殴り
6月、湖北省武漢市で、地元党委員会を訪れた市民が、私服警官6人から16分間にわたって暴行を受けた。地方政府の不正を直訴されるのを、警察が暴力でねじ伏せるという行為は、かつてから問題となっていた。ところがこの市民は、地元高官の妻だったからさあ大変。警察当局は「高官の妻だったとは……」と陳謝し、6人の警官は停職処分に。「『直訴者なら殴ってもいいのか?』とツッコみたくもなるが……」(奥窪氏)。
2位 中国船、武装海賊をビール瓶で返り討ちに
ナイジェリアの港で5月、海賊に襲われた中国の貨物船が、ビール瓶などで応戦。撃退に成功。
「’08年にもソマリア沖で海賊に襲われた中国船が、火炎瓶で撃退している。その際には中国政府から30万元(400万円)の報奨金が支払われたという報道もあり、今回反撃に出た船員たちも、報奨金への期待があったのでしょうか。そのうち、中国船が報奨金目当てに海賊狩りを始めるかも!?」
3位 農民工、尿道に入れた縄が抜けず大手術
縄を尿道に挿入するという自慰行為の末、抜けなくなっていた重慶市在住の農民工が、3月、摘出手術を受けた。縄は膀胱にまで達していたが、高額な治療費を恐れ、そのまま2か月間を過ごしていたという。「2年前にも南京市で、タウナギを自ら尿道に入れた男性が、同じく手術を受けている。中国人の性癖なのでしょうか?」。
さらに4位は、「荷台から豚を落としたトラックと、ネコババしようとした後続車の乱闘で高速がマヒ」、5位は「重要文化財指定の著名画家の墓が、公衆便所代わりに」というニュースがランクインした。「中国はバカニュースの宝庫ですが、それらの裏には貧困や人権問題など、人民が抱える悲哀が漂っている場合が多い」と奥窪氏。腹の底から笑えるバカニュースがこの国で生まれる日はいつになる?
【奥窪優木氏】
’80年、愛媛県生まれ。上智大学卒業後、米NYで新聞社勤務を経てフリーライターに。
現在小誌にて「中華人民毒報」好評連載中。共著に『中国人から儲ける本』(宝島社)など
― 仰天! [世界のバカニュース]【6】 ―
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