更新日:2012年07月20日 16:16
仕事

旧ソ連軍が生み出した「恐怖を消す呼吸法」を試してみた

 三十路を越えた頃からか、7時間は寝ているのに疲れが抜けない日が増えてきた。そんな記者S(33歳・男)が試したのは、「癒しを超えた攻めの呼吸法」「最強の呼吸法」と、なんともマッチョな「システマ・ブリージング」である。なんでも、「旧ソ連軍で生み出された訓練法『システマ』の核となる技術」で、一番の効果は、「人生の妨げとなるあらゆるネガティブな感情の源、『恐怖心』をコントロールする点」にあるんだとか。「銃弾が飛び交い、爆弾が炸裂する極限状況下で活用されてきた」って、どんだけハードなんだ!?と思いきや、基本のブリージングは(1)鼻から息を吸う (2)口を軽くすぼめて口から息を吐く、以上。これだけ!? 胸式でも腹式でもOK。自分が快適に感じる深さで呼吸をすればOKって、ただ、息するだけじゃん! が、本にはこの基本の呼吸法を3~5分試すだけで、体がリラックスして血圧と脈拍が下がるとある。試しに計測すると確かに……。
システマ・ブリージング

「抜けない疲れを癒すマッサージ」は1セット10分。仰向けになりながらでもOK

 ということで、この「最強の呼吸法」を日常に取り入れることに。「ただ息すりゃいいんでしょ」と思いきや、実践して初めて気づいたのが、自分が口で呼吸していること。最初はかなり意識的に行う。 この呼吸法に慣れてきたら、「抜けない疲れを癒すマッサージ」も取り入れてみた。みぞおちに指を当て、システマ・ブリージングをしながら1分間揉みほぐし、その後、肋骨から腹部全体へとマッサージしていくというもので、体の奥に蓄積された緊張を解消。 これ。みぞおちを押すこと自体がツライ。イタ気色悪い感じに、体が嫌がるのだ。しかし、みぞおちは「緊張の中心」とのことで、このストレスの塊を退治すべく、ぐーーと押し込む。このマッサージを、起床後と就寝前、一日2回行う。3日目くらいだろうか。なんだか目覚めがよくなった気がする。気のせいか? プラシーボ効果か? 検証すべく、いましばらく続けたいと思っている。 【Before⇒After】 ●血圧 上:114⇒111 下:81⇒68 ●脈拍 78/分⇒72/分 【STEP1】 みぞおちに指を当てがい、口から息を吐きつつ、ゆっくりと指を深く差し入れ揉みほぐす 【画像】はこちら⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=240396 システマ・ブリージング【STEP2】 1分ほどしたら肋骨に添って指を右に移動。肋骨のカーブのあたりで、肋骨内側に指を差し入れるようにしながらブリージングをしつつ揉みほぐす。その後、決められた順番で腹全体をマッサージ 【画像】はこちら⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=240397 システマ・ブリージング 『最強の呼吸法システマ・ブリージング』(北川貴英/マガジンハウス) 日本人2人目の公認システマインストラクターの著者が、その原理と実践を説く。スッキリ目覚める、あがりを解消する、悪酔い防止など日常生活に生かせる術も指南 取材・文/加福 文 田山奈津子 古澤誠一郎 港乃ヨーコ 昌谷大介・海老澤佑太(A4 studio) イラスト/Studio CUBE.  撮影/落合星文 山川修一・難波雄史(本誌) ― [呼吸法]で健康問題の8割は解決する!【5】 ―
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