更新日:2015年08月17日 13:55
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原発停止で周辺の海洋環境が劇的に改善

 現在、日本で稼働している原発は1基もない。  そのため、稼働中に海に放出され続けてきた原発から出る温排水が止まったことで、原発周辺の海域の環境が回復してきているという声が各地から挙がっている。 ◆鹿児島川内原発の場合……
ウミガメ

川内原発周辺の海岸に打ち上げられたウミガメの死体

 鹿児島県にある川内原発の近くで海岸の清掃ボランティアやウミガメ監視員を務める中野行男さんは、10年ほど前から月に20日以上、川内原発の南海岸を歩き続けてきた。 「これまで、季節によっては毎日のようにサメやエイ、ダツなどの大型魚類や、クジラ、イルカなどの海生哺乳類、ウミガメなどの死体が海岸に漂着していました。原発ができる前は、こんなことは全然ありませんでした」(中野さん)  サメの死体が1日で4体もうち上げられたこともあったそうだ。 「それが、川内原発が停止した’11年9月以降、これらの死体漂着は一切なくなったのです」  また、この近辺ではウミガメの異常行動がよく確認されていた。 「例えば、通常のウミガメは満潮の夜に産卵のため岸に上がりますが、昼間や干潮時に産卵に来るケースがしばしば報告されていました。ところが、現在では産卵は順調に行われています」  週刊SPA!11/26発売号「原発止めたら[海の環境がもりもり改善!?]リポート」では、他にも、原発が止まったことによって取水口に取り込まれる魚が減ったり、海水温が下がったために外来種が減り、漁業にも好影響が出ていることを報じている。また、福井県の若狭湾周辺の原発、北海道の泊原発周辺地域での(よい意味での)激変をリポートしている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
週刊SPA!12/3号(11/26発売)

表紙の人/丸高愛実

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