更新日:2013年12月02日 17:32
ニュース

金髪おっぱい集団「FEMEN」が遂に日本でご開帳

FEMEN

約1年半ぶりにSPA!と再会した! 写真右からサシャ、イブジェニア、ターニャ、オクサナ

 惜しげもなくおっぱいを披露する“トップレス抗議”でおなじみ、ウクライナの女性社会活動家グループ「FEMEN」が、なんと極秘裏に来日するという。情報を聞きつけ、直撃すべくSPA!は都内某所へと向かった!  SPA!は2012年3月、彼女たちを取材すべくウクライナの首都・キエフに渡り、「福島原発事故1周年『脱原発プロテスト』」のトップレス抗議と独占インタビューを掲載したこともある。あれから1年半……果たして、今回の来日の意図は何なのか?  FEMENがいたのは、都内某所のスタジオ。この日、BSスカパー!(241ch)『BAZOOKA!!!』の収録のため、わざわざ日本にやってきたのだ。来日したのはイブジェニア(26歳)、ターニャ(24歳)、オクサナ(26歳)、サシャ(21歳)の4人で、1年半ぶりに再会した。 ――まず、日本にやってきた目的は? 「ずっと日本に行きたいと思っていたところ、好運なことに『BAZOOKA!!!』からオファーがあったの。日本には風俗店が繁華街に溢れており、性産業が合法化されていると聞いている。多くの女性が“商品”として売られている状況を変えたい。日本の女性はもっと自立する必要があると思うの。彼女たちに自分たちの持つパワーや権利に目覚めてもらうため、来日しました」(サシャ) 「日本ではFEMENはまだまだ認知度が低い。テレビ出演を機に、日本でもFEMENのメンバーを募りたい。7年後の東京五輪では、多くの外国人が日本に来ることになるが、日本の女性たちが彼らの“商品”とならないように祈りたい。そんなのは『おもてなし』じゃないと思うわ」(イブジェニア)  元々、FEMENはメンバーの母国であるウクライナが、欧州において「売春都市」になっている現状に抗議しようと2008年に結成された。以降、女性の権利を訴え、W杯や五輪、イスラム国、ファッションショー、独裁国家などに赴いてトップレス抗議を続けてきた。日本でも、女性を風俗産業から救い出したいという思いがあったようだ。 ――最近、FEMENは活動拠点をウクライナからフランス・パリに移したと聞きました。やはりウクライナ政府から弾圧されたんですか?
FEMEN

KGBに拘束され、暴行された経験を持つオクサナ。メンバーいちの武闘派だ

「中心メンバーとして活動してきた私とオクサナは、ウクライナ政府から迫害を受けるようになって、今はパリに住みながらフランスへの政治亡命を申請しているの。いまウクライナの政権は親ロシアなので仕方ない。過去、ロシアまで行ってたびたび抗議をしているから。プーチンと目と鼻の先で睨み合ったこともあるわ。オクサナなんて、12年3月にロシアで抗議中に逮捕されて、2週間もKGBに拘束されて拷問を受けたほど。たまにウクライナに帰って家族や友人にも会いたいけど、はじめから覚悟していたことだから。私たちの女性革命が完了するまでは我慢するしかないわね」(サシャ) 「世界の独裁者たちは、入国拒否や弾圧によって私たちの活動の邪魔をしているけど、FEMENメンバーは着実に世界に増えている。これまで以上に女性革命に邁進していきたいわ」(イブジェニア)  番組ではFEMENの活動がVTRで紹介されたほか、川崎・堀之内のソープランド街を彼女たちが“視察”する模様も放映された。その後、スタジオにトップレスで乱入し、番組司会を務める小籔千豊さんや真木蔵人さんと対面。現役のSM女王様やカリスマ風俗嬢と「風俗産業は是か非か」についてのガチ討論も行った。  収録終了後、彼女たちに日本の印象を聞いてみた。 「来る前は、日本は宇宙くらい遠い存在で、まったくイメージがわかなかったんだけど、来てみて最高に気に入ったわ。日本人は本当に優しくて親切で、どこに行っても笑顔で迎えてくれる。あれが『おもてなし』なのね」(イブジェニア) 「食べ物が美味しい! 初めて食べたお寿司には感動した。ウクライナにも日本料理店はあるけど、あれは全然違うものね。でも同時に、こんなに明るくて素敵な国なのに、どうして性産業が存在しているのかと、奇妙な気持ちになった」(ターニャ)  今回はスタジオのみの“ご開帳”にとどまったが、「いつか、必ず日本に戻ってくる。次こそは楽しみにしてて!」(サシャ)と意味深な言葉を残して帰国していったのだった。
FEMEN

番組内でトップレスを披露したFEMEN (photo by areUme?)

<取材・文/奥窪優木> 【BSスカパー!(241ch)『BAZOOKA!!!』】 本気で世の中にぶつかるエッジでラジカルなドキュメントバラエティ! ジャンル問わずなかなかテレビで紹介されることはないまだ見ぬ「新たな才能」、そんな本気な人を発掘し紹介。話題のニュースは鵜呑みにせず、番組独自の目線で新しい視点を開拓し真実に迫る! 出演:小籔千豊、真木蔵人、エリイ(Chim↑Pom)、紗羅マリー、レイザーラモンRGほか/次回放送日:未定
1980年、愛媛県生まれ。上智大学経済学部卒。ニューヨーク市立大学中退後、中国に渡り、医療や知的財産権関連の社会問題を中心に現地取材を行う。2008年に帰国後は、週刊誌や月刊誌などに寄稿しながら、「国家の政策や国際的事象が末端の生活者やアングラ社会に与える影響」をテーマに地道な取材活動を行っている。2016年に他に先駆けて『週刊SPA!』誌上で問題提起した「外国人による公的医療保険の悪用問題」は国会でも議論の対象となり、健康保険法等の改正につながった。著書に『中国「猛毒食品」に殺される』(扶桑社刊)など。最新刊『ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~』(扶桑社刊)発売

ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~

詐欺師や反社、悪事に手を染めた一般人まで群がっていた
おすすめ記事
ハッシュタグ