年々増加傾向にある博物館。中には、そのテーマや偏愛っぷりが来館者を楽しませてくれるところも少なくない。そんな、マニアも喜ぶ博物館を紹介。学問の秋を満喫しよう
◆「その熱意に感動」コア・マニアック系
館長の趣味が色濃く反映される個人運営の施設。フリーライターの大竹敏之氏が推すのが恵那象園(岐阜県恵那市)だ。
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「象の置物から象柄のネクタイ、象のマーク入りのスコップなど、象関連のアイテムを展示する象コレクションの施設です。象が表紙のジャポニカ学習帳や、小錦が引退した際の『ハワイの巨象引退』という記事まで集めているのがスゴい(笑)。プレミアを追い求めるコレクターとは無縁の、ピュアで清貧なコレクションに心を打たれますね。園長さんも温かい人柄の方で、集め始めたきっかけは『自分が小柄で大きいものに憧れてしまうから』だそうです」(大竹氏)
テーマの突飛さでは蜂天国(長野県東御市)もスゴい。プレハブの会場には、800点ほどの蜂の巣アートが展示されている。
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蜂天国
「蜂の巣とだるま、扇風機などを組み合わせたオブジェや、蜂の巣だけで作られた新幹線や富士山などが展示されています。しかも蜂の巣を組み合わせたものではなく、すべて働き蜂に作らせたというものだそうです」(『東京別視点ガイド』管理人・松澤茂信氏)
「竹島ファンタジー館」(愛知県蒲郡市)のテーマは「貝」。会場は世界100か所から集めた5500万個の貝で埋め尽くされている。
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竹島ファンタジー館
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「珍しい貝のコレクションを展示する資料館的スペースもありますが、大量の貝で作られたトンネルや竜宮城などには、昭和的なゴージャスさを感じますね」(大竹氏)
つちのこの目撃情報が多数寄せられている岐阜県加茂郡東白川村には「つちのこ館」なる施設もある。
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つちのこ館
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「目撃したおじいちゃん本人がモデルとして登場する目撃情報のパネル、薄暗い室内を進むと作り物のつちのこが現れるお化け屋敷風の展示など、ゆるい雰囲気がほほえましいです。山の中にあるロケーションとも相まって、訪れれば心が穏やかになるはず」(同)
●恵那象園
2mのゴム製の象「恵那花子」のほか本園には今井慶彦園長のコレクションが1000点ほど。来館時はHP掲載の電話番号から要予約
住:岐阜県恵那市長島町久須見866-1
営:土日に一般公開
料:入園料無料
●蜂天国
世界初のスズメバチ芸術館。6mの日本一長い蜂の巣や、高さ3.776mの富士山型の蜂の巣などを展示
住:長野県東御市加沢435-1
営:7~10月は無休、11~6月は火曜と年末年始が休館
●竹島ファンタジー館
リニューアル前はプチエロ要素もあったが、現在はファミリー向けの色合いが強い。4つのミニシアターを見ながら海底冒険気分を味わえる
住:愛知県蒲郡市竹島町28-14
営:水曜定休
料:入館料1000円(大人)
●つちのこ館
日本で唯一のつちのこをテーマにした資料館。1998年から始まったつちのこ捕獲イベントに続き、2002年にオープン。物産館を併設
住:岐阜県加茂郡東白川村神土426-1
営:水曜定休
料:入館料300円(大人)
【大竹敏之氏】
名古屋ネタライター。『
東海発バカルト紀行』、『
東海珍名所九十九ヶ所巡り』など珍スポット本のほか、名古屋メシの著作も多数。近著に『
コンクリート魂 浅野祥雲大全』
【松澤茂信氏】
東京近郊の一風変わったスポットを紹介するサイト『東京別視点ガイド』管理人。珍博物館を楽しむコツは、「その博物館を造った人の気持ちに思いを馳せること」だとか
― 全国[(珍)博物館]に行ってみた【2】 ―