更新日:2014年11月19日 16:40
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“お金持ちの道楽”に驚愕! 統一感ないけど圧倒的な「素人コレクション」博物館

 年々増加傾向にある博物館。中には、そのテーマや偏愛っぷりが来館者を楽しませてくれるところも少なくない。そんな、マニアも喜ぶ博物館を紹介。学問の秋を満喫しよう ◆「考えるな、感じろ」カオス系
大竹敏之氏

大竹敏之氏

 博物館のほとんどは、当然、何かしらひとつのテーマに特化しているもの。だが、なかには「何でもあり」のゴチャゴチャカオスな博物館もある。東海地方のB級スポットに詳しいフリーライターの大竹敏之氏が教えてくれた「飛騨大鍾乳洞・大橋コレクション館」もそのひとつだ。 「創設者の故・大橋さんが発見したという鍾乳洞はもちろん見どころですが、何よりすごいのは3階建てのでっかい博物館・大橋コレクション館。何でも、大橋さんは巨万の富を得た実業家だったらしく、地元にお金を還元する目的もあってこの博物館を造ったそうです」  気になる展示内容は。 「ノンジャンル。何でもかんでも買い集めており、いかにも“お金持ち”という感じ」(大竹氏) ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=732754  具体的には、古代美術品や景徳鎮の陶磁器、象牙、化石、金塊などなど。 「美術の知識がなくても『わからないけどすげー!』と感じられると思います。素人のコレクションならではの魅力ですね」(同)
松澤茂信氏

松澤茂信氏

 もうひとつ、カオスな世界に誘ってくれる博物館が、沖縄県にある「古代文明アート歴史車博物館しゃこ」だ。一体どんな博物館? 「昔はクラシックカーを展示していたとか。でも、館長が突然陶器に目覚めて世界中から壷や皿を買い集めた。その結果、この館名になったようです」(『東京別視点ガイド』管理人・松澤茂信氏)  でっかいガレージの半分ほどに今もクラシックカーを展示。残り半分に骨董品とおぼしき壷や皿がところ狭しと並べられている。 「宋の時代の貴重な壷や時価1億円の白磁の壷などを見せてくれます。中国の蚤の市で買ったとか。それが本物なのかどうかはわかりません(笑)」(松澤氏) ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=732756  博物館というよりはもはや館長の趣味の館。お金持ちの道楽が生んだ魅惑の世界に浸ってみては? ●飛騨大鍾乳洞・大橋コレクション館 「大橋コレクション」の中には盗難の被害に遭うも奇跡的に戻ってきた“金塊”も。建物はしっかりしていて雰囲気はかなりまともだ 住:岐阜県高山市丹生川町日面1147 営:無休 料:入場料大人1000円 ●古代文明アート歴史車博物館しゃこ 館内はガレージそのままで、往年の雰囲気を残している。ちなみに、館名の“しゃこ”は、“車庫”をひらがなにしただけ 住:沖縄県国頭郡本部町字山川467 営:無休 料:入館料大人300円 【大竹敏之氏】 名古屋ネタライター。『東海発バカルト紀行』、『東海珍名所九十九ヶ所巡り』など珍スポット本のほか、名古屋メシの著作も多数。近著に『コンクリート魂 浅野祥雲大全【松澤茂信氏】 東京近郊の一風変わったスポットを紹介するサイト『東京別視点ガイド』管理人。珍博物館を楽しむコツは、「その博物館を造った人の気持ちに思いを馳せること」だとか ― 全国[(珍)博物館]に行ってみた【1】 ―
コンクリート魂 浅野祥雲大全

反骨のコンクリ仏師、祥雲のコンクリ像758体掲載

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