PC、家電に比べ自動車のリコールが多いわけ
ヤフーのトップページにも載る自動車のリコール。安全第一の自動車ですから、その問題を周知徹底、早急に対策するためにメーカーは公表するわけですが、パソコンやスマホ、家電などに比べて、自動車のリコールって多いように感じませんか? そこでホンダを例に、自動車のリコールを考えてみました!
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◆リコール問題に揺れた昨年から一転、ホンダ復活はF1だけじゃない!?
今年のホンダは、創業者・本田宗一郎の悲願だった小型ビジネスジェット機「HondaJET」のテイクオフや、F1の復帰、新型スポーツカーNSXのグローバル市場導入や、軽スポーツカーS660の国内販売と、明るい話題が豊富だ。しかし、昨年は立て続けに起きたリコール問題に揺れた。
そもそも自動車のリコール制度とは、国土交通省の自動車局によるもので、道路運送車両法で定められた保安基準に適合していない、もしくはこのまま使用していると適合しなくなる恐れがある状態のことだ。
そしてリコールの原因が、設計・製造過程にあると認められるとき、自動車メーカーなどが保安基準に適合させるために、必要な改善措置を行うことを指す。
一般的な自動車は、1台あたり3万点以上の部品で構成されているが、ここ15年ぐらいはCPUなどの電子部品の使用率が増え、それだけで1台あたり100万点台になった。要するに、自動車の電子化が進んでいるのだ。
パソコンやスマホであれば、インターネットにつながっているので、ユーザーがあとからバージョンアップすることもできるのだが、自動車のCPUはオフラインが主流。簡単にバージョンアップできない。そのため開発段階での品質管理はもとより、発売前には万全のデータ検証が求められている。
昨年、ホンダが4輪で届け出たリコールは14回で42車種にのぼる。一見、ホンダのリコール数が多そうに見えるが、もっと多い自動車メーカーもあるわけで、ホンダのリコール数が突出して多いわけではない。
問題はフィット・ハイブリッドやヴェゼル・ハイブリッドのように、電子制御系の同一箇所が原因で、度重なるリコールを届け出ていることだ。
リコール自体は悪ではない。いわば転ばぬ先の杖であり、重大な事故や故障が発生する前に、しっかりとした対策を打つチャンスだと言えよう。
ただし、メーカー側が一度で対策しきれずに、再三にわたり同じような不具合を発生させてしまったことは問題だ。CPUを含む、自動車の制御技術の開発は難儀なのだろうが、同一箇所の度重なるリコールは、原因究明の難しさを示しているとともに、対象車のユーザーからすれば、リコールが続くと、やはり心配だ。
⇒【後編】「F1復活だけじゃない!今年のホンダはやる気が違う!?」に続く https://nikkan-spa.jp/827084
文/西村直人 写真/池之平昌信 HONDA
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