更新日:2015年12月12日 09:03
ニュース

安倍政権の原発再稼働はアメリカ様の意向だった!?

嘉田由紀子・前滋賀県知事

大飯原発再稼働に反対した嘉田由紀子・前滋賀県知事は「原発推進の強行は米国の外圧」と語る

「安倍政権は、立地自治体の同意だけで再稼働ができてしまう“川内原発方式”を全国各地で進めようとしていますが、その必要は全くありません。知事時代に『再稼働をしないと、電力不足で停電、病院で死者が出る』と経産官僚に脅されましたが、その後、節電対策を実行して夏のピーク電力を500万kWも減らしました。今年も猛暑でしたが、電力不足は一度も起きなかった。内政上(国内問題として)再稼働の必要性は皆無なのに、原発推進を強行するのは米国の外圧としか考えられません」  こう話すのは、県知事時代に関西電力「大飯原発」の再稼働に反対した嘉田由紀子・前滋賀県知事。 「アーミテージ・ナイ報告に原発再稼働の提言もありますが、『日本は原子力関連技術の維持を担わされている』ということです」(嘉田氏)。確かに「第3次アーミテージ・ナイ報告」にはこう明記されていた。 「原発の慎重な再稼働こそが日本にとって責任ある正しい選択である。原子力の民間利用において、日本がロシア、韓国、フランス、中国に遅れる事態は回避すべきであり、日米両国は連携を強め、福島原発事故の教訓に基づき、国内外の原子炉の安全な設計と規制実施の面で指導力を発揮すべき」
川内原発

アーミテイジ・ナイ報告は「(原発の)再稼働こそ日本の責任ある正しい選択」と強調している。だが、反・脱原発の声も依然大きい

 嘉田氏はこう続けた。「『日米原子力協定』の存在が、原発ゼロの障害になっています。矢部宏治著『日本はなぜ、“基地”と“原発”を止められないのか』がズバリ指摘していますが、この協定によって『アメリカ側の了承なしに日本側だけで決めていいのは電気料金だけ』という状態です。実際、野田政権は原発ゼロを閣議決定しようとした際、長島昭久・首相補佐官(※経産政務官より11月2日訂正)がアメリカから日米原子力協定のことを言われて、閣議決定が見送りになりました」。 「安倍首相は『日本の安全基準は世界最高水準』と言いますが、ウソです。プラントの安全基準が主で、避難計画がズサンでも安全審査をパスしてしまう。再び原発事故が起きるリスクは高まっている。  再稼働に突き進む安倍首相には『琵琶湖には足がない。原発事故から逃れようがない』と伝えたい。保守を名乗る自民党こそ、原発事故で故郷が汚されたことに心を痛めないといけない。『原発事故の深刻さを忘れてしまったのか。原発再稼働を進めないでください』と切に訴えたい」 ※後日この嘉田由紀子氏のコメントに対して、長島昭久氏から「事実無根」との指摘があった。その反論記事はこちら ― 安倍政権[アメリカ追従政策]悪魔のリスト ―
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか

日本の戦後史に隠された「最大の秘密」とは

おすすめ記事