中華思想なんてない。日本の視点で捉える中国史!⑥
尖閣強奪を目論む
中国が尖閣諸島を自国の領土と主張し続けている。尖閣では、領海の外側にある接続水域に中国海警局の船が頻繁に航行している。 この場合、単に漁業をしているのであれば問題はないのだが、公船による指導であれば、これは「管轄権の行使」ということになり、主権が侵害されたと捉えることができる。 日本は中国に対して抗議を行っているが、結局、形ばかりの抗議でしかないので、抗議をしているというアリバイのように思えてならない。 当然、中国は尖閣を「歴史を溯っても自国の領土」と強く主張していることに変わりはない。 このような中国による尖閣強奪に向けた動きが常態化しているのだが、公船の侵入は頻度を増しており、日本の海上保安庁による監視も緊張を強いられている。 中国の場合は、時間をかけて目的の達成を図ろうとする。日本の接続水域への頻繁な公船侵入などは、もはやニュース価値が高くない扱いだ。私たち日本国民にとっても、このニュースに慣れた状態になっており、これこそが中国の狙いだろう。 2年前の2016年8月には、200隻以上の中国漁船が尖閣の周辺に大挙してやってきた。4日間の間に領海侵犯も発生しており、この時は日本と中国の関係が緊迫化した。南シナ海の軍事基地
太平洋への侵出を目論む中国が狙いをつけている場所に南シナ海があり、この南シナ海問題が周辺諸国との摩擦を生んでいる。 南シナ海には中国以外に、台湾、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアと多くの沿岸国あるが、南沙諸島で中国が人工島を軍事基地化しているのではないかと懸念が広がっている。 ベトナムとフィリピンとは中国からの抗議を受けても、その抗議を受けて基地を撤去したということはない。 アメリカも中国による南シナ海の「海洋支配」に反発し、「航行の自由作戦」というアメリカ海軍の軍艦を南シナ海で航行させるデモンストレーションを実施。当然のごとく、中国はこれに反発している。 これまで大陸国家と分類されてきた中国だが、海洋国家としても覇権を目指そうと目論んでいる。そして、太平洋をアメリカと2か国で支配することを狙っている。 歴史を溯ると、15世紀の明代に鄭和が大船団を組んで7度の大航海を行った。鄭和は東南アジアとインドを越えてアラビア半島まで向かい、なんとアフリカまで到達した。 中国の版図拡大の夢は昔から変わらない。 参考:『中国と日本がわかる最強の中国史』八幡和郎著ハッシュタグ
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