「すぐに店が潰れる土地」の怪

「この場所、また店が変わった?」「ついこの間新しいラーメン屋ができたと思ったら、また別のラーメン屋に変わってる」……一見、立地はよさそうなのに、なぜか店が長続きしない「不毛の地」を、誰もが一度は目にしたことがあるだろう。「悪い霊でもいるんじゃないの?」なんてオカルト解釈で片付けたくなるような不可解さ。その謎にせまる!

「すぐに店が潰れる土地」の問題点とは何なのか? 立地判定のプロである「SORB」(http://www.sorb.co.jp/)の大内正幸氏に聞いた。

heiten「飲食店の場合『売り上げの7~8割は立地で決まる』と言われます。“駅前のロータリー”とか“交差点の角地”などは、店を出す側にとってはのどから手が出るほどほしい土地。当然、賃貸の場合は家賃が跳ね上がるんですが、新しい店を出すという夢と希望に溢れた人々は『いい土地なら繁盛するに違いないから、家賃が多少高くてもおつりがくるだろう』と考えてしまうんですね」

 ところが「一見いい立地」が、本当にいい立地とは限らないのが現実。

「とある国道沿いの交差点の角地は、下り坂の途中にあるのがネックになっていました。つい通り過ぎてしまったり、少しばかり車が止めにくかったりするだけで、もうその店には『わざわざ行かなくてもいい』ということになってしまう。警察署がすぐ近くにあるというだけでも、ドライバー客は無意識的に忌避してしまう傾向にあるようです。スピードやシートベルトを気にしているうちに、店の存在を見逃してしまったり……。一方、ラッキーなケースでは、横断歩道の位置が数十m横にズレて、店のどまん前になっただけで売り上げが15%増えたというファストフード店もありました。裏を返すと、数十m横断歩道が遠くなれば、売り上げが15%落ちる可能性だってあるということです」

 ほんのちょっとした動線の違いで売り上げに大きく差が出る――それが「立地」なのだ。素人目で見た「いい立地」に、あまり大きな意味はないのである。

「ですが、このように一見些細な問題点は、往々にしてスルーされます。『何度も店が変わっている』という事実を、新しい借り手も知らないわけではないんですが、『それは前の店の経営手腕が悪かったからだ。自分ならもっとうまくやれるはず!』という期待(願望)に取って代わられてしまうんですよね……」

 かくして、本当はたいしていい立地でもない場所に、相場より高い家賃を払うハメになり、思ったように繁盛もせず、結局は資金繰りに行き詰って店をたたむ……そんな負のサイクルが、「店がしょっちゅう潰れる土地」の伝説を作り上げているのである。

 大内氏いわく「しょっちゅう店が潰れる土地で、例外的に成功した!というような話は、残念ながらほとんど聞いたことがありません」。やっぱり……(泣)。

 読者の身近にもそんな土地があれば、「隠された問題点」が何なのか、推理してみるのも一興ではないだろうか。 <取材・文/琵琶子>

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