証券業界でまことしやかに噂される“ゲン担ぎ”とは?
SNSゲーム「モンスト」の大ヒットでストップ高を連発したミクシィに加え、テレビ東京のアニメからブームに火がついた「妖怪ウォッチ」の関連銘柄としてバンダイナムコやハピネットなどが値を飛ばし、SNSゲーム関連に熱い視線が送られている株式市場。そんな株式市場は、なにかと“ゲン”を担いだり、悪い噂を忌み嫌う。そこで、証券マンたちの間でまことしやかに噂される“ゲン担ぎ”を紹介しよう。
◆うなぎのぼり
「昔から『株価のうなぎのぼり』を祈って、ウナギを食べる証券マンが多くいます。特にアベノミクス以降、兜町にある老舗うなぎ屋『松よし』が賑わっていて、昼間から満席の日も珍しくありません。景気づけに4500円の『特上うなぎ』を注文する営業マンやディーラーがアベノミクス以降、増えてきました」(兜町の証券マン)
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◆「1年の全勝」を願って……
「1年の取引の最初の日である大発会には、1年の“全勝”を願ってゼンショーHDを買う投資家もいます」
ゼンショーHDは、牛丼チェーンのすき家などを運営する企業。ワンオペやブラックぶりが批判され、業績も大幅に悪化。縁起の悪い企業になってない!?
◆「鉄」ではなく「鐡」
2012年に新日本製鉄と住友金属工業が合併して誕生した「新日鉄住金」。この会社、「新日鐵住金」と「鐵」の字が使われることもある。
「鉄という字は“金を失う”と書くので、旧字体の『鐡』で表記されることもよくあります。しかし、『鐵』という字は難しく、社員たちには評判が悪いそうですが……」
◆「証」券ではなく「證」券
証券会社最大手の野村証券。実は正式な商号は「野村證券」と「證」という字が使われている。同様に、中堅証券のあいざわ証券は「藍澤證券」だ。
「『正』よりも『登る』のほうが縁起がいいからという説もあります。ただ、『正』ではないから、証券業界は不祥事も多いのではないか……という噂もありますが」
◆縁起物のエビ。兜町では縁起が悪い!?
腰の曲がったエビは長寿の象徴として、おせち料理にも欠かせない縁起物として知られている。
「しかし、相場が予想に反して下がることを『曲がる』ということから、兜町ではエビは縁起の悪い食べ物とされています。東証の近くにあった天ぷら屋では、わざわざエビを伸ばして揚げていたこともあったほど」
ちなみに、予想を外してばかりのアナリストのことを「曲がり屋」というが、曲がったエビはそれに掛けて嫌われているそうだ。
およそ5年ぶりとなる10連騰で沸いている株式市場。さらなる“うなぎ登り”となりますように! <取材・文/横山 薫>
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