ジーク・マツダ!諸君らが愛してくれたマツダはもう鬼値引きしない
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、当欄でマツダ車を取り上げる機会が増えております。SPA!はマツダから広告でももらっているのか? 否! 広告どころか1円ももらってません。取り上げるネタが今のマツダにはあるわけです。今回は、そんなマツダ車の値引きに関するお話です
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清水草一=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆マツダに鬼値引きを期待する者にあえて言おう。愚民であると!
愚民はまったく始末に負えない。一度固定観念ができると、決してそれを捨てようとしない。
たとえばマツダだ。いまだに「マツダと言えばやっぱり鬼値引きでしょ?」などと言う。「マツダ車は一度買ったらマツダ地獄だからね~」などとも言う。実に愚民である。
愚民のために一応説明すると、マツダ地獄とは、一度マツダ車を買うと、他社のクルマに乗り換える際あまりにも下取りが安く、再びマツダ車に乗らざるを得ないアリ地獄にハマるという意味だ。値引きがデカければそのぶん下取りが安くなるのは当然で、だからずっと値引きを続けざるを得ないという、マツダにとっても地獄だった、かつては。
しかし今、時代は変わった。マツダはもはや日本のアウディとなった! クリーンディーゼルエンジンを始めとするスカイアクティブ・テクノロジーによって独特の地位を確立し、プラミアムブランドとしてリボーンしたのだ。社長も昨年の新型デミオ発表の際、「正価販売を目標とする」と明言した。もう鬼どころかマツダは値引きしない!
実際、最近のマツダ車は本当にスバラシイ。デザインもスバラシイし、走りもスバラシイし、独自技術のスカイアクティブ・ディーゼルも本当にスバラシイ。まるで大本営発表だが、実際スバラシイのだから仕方ない。実力の勝利である。
なのに愚民どもは、そんなマツダ車の実力も知らずに、「最近、値引きしないんだって」、「マツダのくせに生意気!!」などと語り合っているという。「この間まで70万円引きとかやってたじゃん!!」などとも言う。まったく日本のアウディに向かって冗談ではない。
つーか今でもプレマシーやビアンテあたりは70万円くらい値引くこともあるらしいが、デミオは値引かぬ! 目標値引き額6万円!! あの大トヨタの大ヒットハイブリッド車アクアで値引き額17万円だから、マツダはすでにトヨタを超えている。
で、今度出たのがこの小型SUVのCX-3だ。見てみろ、この美しいデザインを。このカッコよさは完全にワールドクラス。アウディを超えBMWを超え、いま世界一美しいSUVと言われるランドローバー・イヴォークとも肩を並べる美しさだ。
もうこのカッコだけで超プレミアム。インテリアもスバラシイ。基本的にはプラットフォームが共通のデミオに準ずるが、さらに質感を高めてある。そこらの女子など絶対にマツダ車だとは思わない。絶対にどっかの外車だと思うはずだ。国産車にこんなカッコいいクルマがあるはずがないと断言するに違いない。それくらいCX-3はカッコいい。
エンジンはマツダの切り札スカイアクティブ・ディーゼル。デミオと同じ1500ccのクリーンディーゼル一本で勝負に出ている。なにしろディーゼルのトルクの太さは、そこらのヘナチョコなハイブリッド車など寄せ付けない。無敵の走りを見せることだろう。
⇒【後編】に続く https://nikkan-spa.jp/838456
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