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ガスは事故のリスクが低い。電気は危険度が増大【インフラ老朽化の危機】

51年前に開催された東京五輪に際して、大規模なインフラ開発が行われた首都圏。しかし、2度目の東京開催となる’20年五輪を控えた今、足元を支えるインフラは次々に老朽化の危機を迎えている。現地で目にしたその惨状は想像を絶するものだった…… ◆負荷が増大した電柱は倒壊する可能性も<電気・ガス>  数あるインフラの中でも、ライフラインとして重大な役割を果たしている電気やガス。特にガスは危険度が高そうだが、意外にも事故のリスクは減少している。
ガス

ガス漏れや地震、圧力の低下を察知すると自動的に停止するマイコン・メーター

「ガス会社はそもそも危険なものを送っているという意識が強い。ガスは爆裂限界という空気との混合比で爆発を起こしますが、阪神淡路大震災以降、混合比の低い天然ガスへの切り替えが進みました。吸っても危険は低いですし、ガス漏れが原因の火事もほとんどなくなっています」(防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)  さらにリスクを下げているのが、地震が起きると自動的に停止する機能を備えたマイコン・メーター。これにより、ガス器具が原因の出火は理論上ゼロになったという。  反対に危険度が増大し続けているのは電気。大きな問題となっているのが街中に多くある電柱だ。 「近年、危険が増しているのはコンクリート柱です。そもそも、設置開始のときに言われていたほど耐久性がなかったことに加え、変圧器が載せられるなど、負荷は増え続けています。また、電力会社は大規模な開発が行われると新しい電柱を立てますが、都心部や密集地では元あるものに電線を架けてしまう。包帯のように鉄板が張られた電柱がありますが、あれは応急処置。そもそも設計通りではないですからね」(同) ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=854403
電柱

渡辺氏が「応急処置」と呼ぶ、鉄板で補強された電柱。大きくしなっている電柱もあった

 鋼鉄製への切り替えが進んでいる電柱。しかし、現状では身近に多くあるコンクリート柱は倒れる可能性が高いのだ。 ― [首都圏インフラ]老朽化の危機 ―
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