“中高年シャブ中”になるきっかけは、若い頃の覚醒剤体験
仕事の責任は重くなる一方で、体力は落ちてくる中高年の日々。子供は大きくなって扱いが難しくなり、家のローンもまだまだ残る……。そうして心が弱ったときに、ふと思い出してしまうのが、かつて味わった覚醒剤のウルトラ高揚感なのだ。
「あの“元気の出るクスリ”を使って乗り切ろうと、再び手を出してしまう。昔の売人とは当然切れていますから、知り合いを辿ったり、インターネット経由で買ったりするようです」(小森氏)
しかし、こうした中高年になってからの覚醒剤再開には深い落とし穴があるという。
「ファッションで使っていた若い頃と違って、今度は仕事という理由があって使うからハマりやすいのです。そして職業生活と家庭生活が崩壊して逮捕に至る。清原のように、奥さんに捨てられたケースは危ないと思います」(同)
再犯率の高い覚醒剤事件だが、家族の支えがあるかないかでは、その後の再犯率に大きな影響があるとも言われている。
今後の清原和博に、温かい支援の手が差し伸べられることを期待したい。
【小森 榮氏】
1000件を超える薬物事件を担当している弁護士。国内外の薬物事情に精通しており、その弁護経験を集約した実務書『もう一歩踏み込んだ薬物事件の弁護術』は、薬物事件に携わる弁護士のバイブル的存在
― [シャブ中の高齢化]が止まらない! ―
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『もう一歩踏み込んだ薬物事件の弁護術』 GENJIN刑事弁護シリーズ15 |
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