更新日:2022年07月02日 09:58
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満月の下、裸足でインド聖山を巡礼した――小橋賢児「小さい奇跡が重なり合い。大きな奇跡を産む」

バラナシにきた理由はもう一つあった。このインドの旅で行く先々で時折ガイドのようにメッセージをくれたカップルに会いにいくためだ。 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1083954 夫妻二人ともインド在住ではないが、インドはもう何年も通っているほどインド通であり、インドの本質を深いところまで知っていた。インド古典音楽をやっているシャイアンとレーキヒーリングのマスターでもある美緒さん。僕の行動を全てお見通しかのようにいつも絶妙なタイミングでメッセージをくれて、正直彼らがいなければインドの旅は全く別のものになったのではないかと思うくらいおかげで素晴らしい場所へ次々と辿りつくことができた。これまでインドで起きたあらゆる事を共有し短いバラナシでの再会であったが時空を超えるような素敵な時間をご一緒することができた。 一人飯の多かったインドの旅で久しぶりにシェアして食べたご飯のあったかみと、時おり部屋から聞こえてくるシャイアンが吹く笛の音色がバラナシの情景をさらに深いものへと導いてくれた。 ところで残り2週間をきっているのにも関わらず未だに最後の目的地は決まっていなかった。ちなみにこの時点であったのは3つの選択肢。 一つはブータン、一つはインドネシアで期間中におきる皆既日食、もう一つは二人の友人からすすめられた北インドの秘境ラダックであった。 普通に考えればインドにいるのだから迷わずラダックを選ぶのだが標高3000メートルを超えるラダックのこの時期はゆうにマイナス20度を超える日もあるそうで、多くのインド人からこの時期いっても無駄だよと反対されていた。 なのでこの時期にしかないインドネシアの皆既日食とインドからもすぐいける幸福度世界ナンバーワンのブータンという選択肢が残ってしまった。当たり前だが行く場所が変われば違う出会い、違うゴールがまっている。 さて、旅の終わりを一体でどこで迎えるのか。 バラナシ次回はいよいよインド最後の旅をお伝えしたいと思います。 ●小橋賢児(こはしけんじ) 小橋賢児俳優、映画監督、イベントプロデューサー。1979年8月19日生まれ、1988年、芸能界デビュー。以後、岩井俊二監督の映画『スワロウテイルバタフライ』や NHK朝の連続小説『ちゅらさん』、三谷幸喜演出のミュージカル『オケピ!』など数々の映画やドラマ、舞台に出演し人気を博し役者として幅広く活躍する。しかし、2007年 自らの可能性を広げたいと俳優活動を休業し渡米。その後、世界中を旅し続けながら映像制作を始め。2012年、旅人で作家の高橋歩氏の旅に同行し制作したドキュメンタリー映画「DON’T STOP!」が全国ロードショーされ長編映画監督デビュー。同映画がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭にてSKIPシティ アワードとSKIPシティDシネマプロジェクトをW受賞。また、世界中で出会った体験からインスパイアされイベント制作会社を設立、ファッションブランドをはじめとする様々な企業イベントの企画、演出をしている。9万人が熱狂し大きな話題となった「ULTRA JAPAN」のクリエイティブディレクターも勤めたりとマルチな活動をしている。
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