更新日:2017年11月30日 15:46
スポーツ

“レッスルマニア4”サベージ政権誕生!――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第78回

 サベージとエリザベスの“美女と野獣カップル”は、まるでウエディング・パーティーのお色直しのように、トーナメント戦を勝ち上がるたびに新調のリングコスチュームを身につけてリングに登場してきた。DIVAというコンセプトがまだなかった時代のDIVA、エリザベスはこの日、4種類のイブニングドレスを観客に披露した。  王座決定トーナメント決勝戦、サベージ対デビアスの一戦は、デビアスのセコンドのアンドレの再三の介入で2対1のハンディキャップ・マッチ的な展開となった。  中盤戦、エリザベスはリングサイドを離れ、花道を走り、バックステージにいたホーガンに協力を要請。すでに試合を終えTシャツ姿になっていたホーガンがあわててリングサイドにかけつけ、サベージのセコンドについた。エリザベスはただのひと言も台詞をしゃべらずにこれだけの“芝居”を演じた。観客の視線はエリザベスの無言のパントマイムに釘づけになった。  デビアスがサベージをミリオンダラー・ドリーム(変形スリーパーホールド)にとらえたところでホーガンが乱入し、レフェリーの死角をついてデビアスの背中にイス攻撃。サベージはその直後、トップロープにかけ上がり、ダイビング・エルボードロップを決めてデビアスから3カウントを奪った。予想どおりといえば予想どおり、フィニッシュ・シーンにはホーガンがからんだ。  サベージはプロ野球選手としてマイナーリーグに4シーズン在籍後、父アンジェロ・ポッフォのコーチを受け、1973年にデビュー。1985年にWWEと専属契約。キャリア15年、35歳で初めてのメジャータイトル獲得だから、どちらかといえば遅咲きの部類に入るスーパースターだった。
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“主役”の座のバトンタッチ
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