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BABYMETALを769日間追いかけた男が語る――ベビメタは日本そして世界市場をいかにして獲得したのか



世界市場をいかにして獲得したのか


――世界中にヒットしている理由について聞かせてください。お隣の韓国では国内のエンタメ市場が小さいため、K-POPアイドルが早い段階で外国市場を意識した戦略がとられます。ベビメタは、このような韓国の戦略と重なるところはありますか。

カネコ:最初から外国市場を見据えていたという可能性は低いです。さくら学院というアイドルグループの部活動としてスタートしてますから。そうではなく、国内外を問わずファンがどんどん増えてきたというのが実態です。

やはり、ムーヴメントが生まれたのはYouTubeの存在が大きい。外国からのコメントがかなり多いですから。Amazonのレビューも同様です。それに、もう一つK-POPの戦略と違う点があります。

――もう一つの違い、ですか。

カネコ:ベビメタは、外国のライブでも日本語で歌っているんですよ。K-POPのように、歌詞をその国に合わせるようなことはしない。

外国のライブで現地のファンが日本語で熱狂している姿を見ると、ある種のナショナリズムのようなものを感じることがあります。

――ベビメタは、今や「日本発」というブランドイメージが外国で確立されているのかもしれませんね。新曲の「KARATE」が典型的ですが、彼女たちが外国人のまなざしを通して形成される日本像を意識的に具現化しているということはないですか。「SAMURAI」「TENPURA」「HARAKIRI」のような、逆輸入されたステレオタイプの日本イメージのようなものです。

カネコ:うーん、それは微妙ですね。2013年に出された「メギツネ」という曲は、ちょっと逆輸入的な日本像を見せているのですが、ベビメタの本格的な世界進出は2014年以降。当時はまだ外国の市場が大きくない時期ですから。

とはいえ、今後はベビメタからそういった世界を意識した楽曲や演出が出てくることも十分あり得ますね。

――カネコさんは、著書内でご自身が参戦されたライブレポートを記しています。モッシュでメガネが飛ばされた、など場の雰囲気がよく伝わってくるエピソードが満載ですが、楽曲や彼女たちのかわいさ以外に、ベビメタにハマりやすい理由を挙げるとしたら何があるでしょうか。

ライブ参戦前のカネコ氏

カネコ:BABYMETALが服装を崩さないことが関係しているかもしれません。ファンはコスプレしやすいんですよ。彼女たちのコンセプトカラーは赤と黒。これはずっと変わらない。

黒髪のツインテールにすれば、YUIMETALになれる。ポニーテールにすればSU-METALになれる。そんな風に、どの国でも、誰でもベビメタファンであるアイコンが共有されている。ライブでファンの一体感が生まれやすいのは、ベビメタのコンセプトが変わっておらず、誰でもファンのスタイルを貫けるからかもしれませんね。

<取材・文/日刊SPA!取材班>

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BABYMETAL 追っかけ日記

一人のアイドル好きの男性が、身も心も仕事もベビメタ一色になっていく





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