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160キロ投げの元服役囚“MLBのNo.1問題児”がメジャーデビュー! 過去には未成年飲酒、ひき逃げ、収監も

 ダルビッシュ有投手(29)のメジャー復帰が目前に控える中、テキサス・レンジャーズからある投手がメジャー初登板を果たした。両腕には入れ墨、最速は160キロ(100マイル)の剛腕…彼の名はマット・ブッシュ(30)。2004年ドラフトにて全体1位指名を受けたエリート選手が、何故メジャーの舞台に立つまで12年も必要としたのだろうか?

マット・ブッシュ

“MLBのNo.1問題児”と称されるマット・ブッシュ選手

 ブッシュが選手として伸び悩んでいたのは確かだ。入団当初は遊撃手だった彼は、2007年に投手へ転向。マイナーでは通算4HR、打率も毎年2割前半がせいぜいと、期待以上の成績を残せなかったためのコンバートである。しかし、彼の大きな欠点はそうした成績や能力でなく、性格や素行にあった。

 2004年にサンディエゴ・パドレスからドラフト指名された数週間後、ナイトバーにて暴行や未成年飲酒で逮捕。2009年には泥酔の末、高校生に暴行。地元サンディエゴの『サンディエゴ・ユニオン・トリビュート』紙では、その時録画されていたビデオテープに「俺がマット・ブッシュだ!」と叫んでいる様子もあった、と報道されていた。これに頭を抱えたパドレスは、彼をトロント・ブルージェイズへとトレードすることに。

 だが、その1か月後再び女性への暴行事件で逮捕、ブルージェイズを解雇されてしまう。彼が一時期野球の舞台から姿を消した一番の原因となったのは、2012年3月に飲酒運転で72歳の老人をひき逃げした事件だ。自転車を運転していた老人は、ヘルメットをかぶっていたために大事には至らなかった。しかし、ブッシュはこの事件で51ヶ月の収監を宣告される。

 そんなブッシュは、2015年の10月30日に釈放され、2か月後にテキサス・レンジャーズとマイナー契約で合意。レンジャーズは、かつて薬物中毒者だったジョシュ・ハミルトン外野手(34)をサポートした経験がある。飲酒やドライブの禁止、球場には父親の同行が必要など、更生のため厳しいルールを課せられ、2016年5月13日、苦節12年にして初のメジャー昇格となった。

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駐車場でキャッチボールを始め、地道な練習

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