デスマッチに命をかける漢たち~不動のカリスマ・葛西純
――unchainの意味とは?
「縛られない、という意味です」
――結成の背景は?
「FREEDOMSは“自由にやる”というのを掲げて旗揚げしたわけなんですけど、その自由の意味を履き違えているかなと思い始めたんです。色物というか、お笑い路線というか。そういった生温い現状を打破しようと思って結成しました」
――というと、unchainは組織の中でどういった位置づけですか?
「団体の活性化ですね。ぬるい方向にいきつつあった団体の方向性を変える、闘い重視のユニットです。いまは活動していないですけど、unchainのメンバーで組めば、刺激のある闘いができます」
――他のメンバーをどう評価していますか?
「藤田ミノルは、大日本プロレス時代の1年先輩なんですけど。いろんな団体を渡り歩いてきたレスラーで、流浪のミスター・プロレスというか。どんなスタイルでも対応できる、オールマイティなレスラーです。
竹田は、勢いと若さですよね。プロレスラーを形容するときによく、“ブレーキの壊れたダンプカー”という言い方をするんですけど、まさにそれです。ダンプカーまではいかないか、軽トラくらい(笑)。スピードもあるし、テクニックもある。ほぼ完璧に近いです。強いて言うなら、暴走しはじめたときにブレーキがかからない。冷静さを見失ってしまう。そこが唯一の弱点です。それがなくなれば、もっと上にいけるレスラーだと思います。
吹本は……掴みどころがないですね(笑)。もっとどん欲になってもいい。ああ見えてけっこう器用な部分もあるし。ただ、追い込まれないと実力を発揮しないタイプです。気持ちが優しいんで(笑)。もうちょっとプロレスラーとして嫌な性格になって、開き直ってほしい。人を蹴落としてでも、という気持ちがないと絶対に上にいけない世界なんで。デスマッチファイターとして、素質はあると思いますよ。今年3月の後楽園ホールでシングルをやったときは、本当に面食らったし。なんだ、こんなにできんじゃん、っていう。常に実力を発揮できればいいんですけどね」
尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko
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