ブレット・ハートへの政権交代にまるで“三角トレード”――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第132回
当時の記録を調べてみると、ブレットはたしかに王座獲得から3週間のあいだにバーザーカー(ジョン・ノード)、ネイルズ、パパ・シャンゴ、リック・マーテル、マウンティ(ジャック・ルージョー)といったさまざまな顔ぶれのチャレンジャーを相手にタイトルマッチを消化している。視点を変えてみると、ブレットがチャンピオンになったことでトップグループのレイアウトそのものがいったんシャッフルされた。
8月のスーパーイベント、8・29“サマースラム”ロンドン大会でブレットを下しインターコンチネンタル王者となったブリティッシュ・ブルドッグは、ブレットがWWE世界王座を獲得してからわずか2週間後、ショーン・マイケルズに敗れ同王座から転落(1992年10月27日=インディアナ州テーラーハウト)。その後、ドーピング検査の陽性反応を理由に戦力外通知を受け、解雇された。
ブレットがWWE世界王座、マイケルズが“ナンバー2”のインターコンチネンタル王座を手にしたことにより、ポスト・ホーガン体制がようやく整った。ビンスはこの年の最後のPPVとなる“サバイバー・シリーズ”のメインにブレット対マイケルズのシングルマッチをラインナップした――。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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