ブレット・ハートはショートタイツが大嫌い――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第129回
“ヒットマン”ブレット・ハートのイメージカラーは、はじめからピンクだったわけではない。WWEと契約してから2年ほどが経過した、1986年の春ごろのできごとだった。カナダ・カルガリーの自宅で子どもたちといっしょに水性の絵の具でお絵かきをしているときにあるインスピレーションが浮かんだ。
それはまるで天からのメッセージだった。パレットの上で赤と白の絵の具を混ぜ合わせてみたら、きれいなピンク色ができあがった。赤と白はカナダの国旗の色である。ブレットはそれがいままで探し求めていた自分のカラーであることを直感した。
ピンクを基調としたリングコスチュームを新調してTVテーピングに持っていったら、ビンス・マクマホンは「これだ!キミに欠けていたものがこれなんだ!」と興奮した。その日、ビンスは「ブレット・ハート以外の選手はピンク色のコスチュームはNG」という“お達し”を出した。
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