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中国視点で描かれた太平洋戦争のウソ[漫画家・孫向文]

映画が真実の歴史を伝える

 以前、僕は韓国人作家シンシアリー氏の著作を読み、韓国の歴史教科書の内容を知る機会があったのですが、その内容は中国と同じく非常に偏向的なもので反日感情を煽り立てるものでした。両国政府がこのような方針を採用する限り、日本政府がいくら謝罪しても人々の反日感情を沈静化させることは不可能でしょう。僕は「映像作品」に可能性を見出します。  2013年に日本で公開された映画「永遠の0」は、中国国内で海賊版DVDが流通しており、この作品を見て太平洋戦争の事実を知った中国人が大勢存在します。映画内では日本がアメリカと交戦した理由、当時の日本軍の実情が中立的な視点で描写されており、「勝者為王 敗者為寇」(勝ったものが正義 負けたほうが悪)という中国のことわざとは全く異なる世界観が描かれています。  また2006年公開の「硫黄島の手紙」は国土防衛のために戦う日本軍の姿が描かれており、この映画を見れば日本軍が完全な侵略者ではなかったことを大半の人は理解できるでしょう。幸いなことに、出演者の二宮和也さんが所属するグループ「嵐」は中国でも非常に人気があるため、「硫黄島の手紙」を視聴する若年層が急増しています。僕はこれらの作品が中国・韓国の反日意識を変化させることを期待します。  日本の閣僚が靖国神社に参拝するたびに抗議するなど、中国・韓国はいまだに過去の日本の戦争行為を糾弾し続けています。もし二カ国が反日政策を停止し真実の歴史を国民たちに伝えれば、日中韓三カ国の友好度は劇的に上昇するでしょう。そして経済、文化的な交流が活発化することにより三カ国に多大な利益を持たらすと僕は思います。 【孫向(そん・こうぶん)】 中華人民共和国浙江省杭州市出身、漢族の33歳。2013年に来日以降、雑誌やインターネットを中心に漫画やコラムを執筆している。最新刊に「中国が絶対に日本に勝てない理由」(扶桑社)
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中国が絶対に日本に勝てない理由

中国人だからこそ知り得た日本の素晴らしさを、マンガでわかりやすく解説!

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