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ビンス無罪“ステロイド裁判”エピソード14=エミリーの司法取引――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第167回

マクマホン

全20話のシリーズでお届けしている「ビンス無罪“ステロイド裁判”」。いまから22年まえの1994年7月にニューヨークでおこなわれた刑事裁判のドキュメンタリーである(写真はWWEオフィシャルDVD「マクマホン」のジャケット写真より)

※全20話のシリーズとして“ザ・ステロイド裁判”をお届け。この裁判はいまから22年まえの1994年7月、ニューヨーク州ユニオンデールの連邦裁判所で公判がおこなわれた刑事裁判である  ビンス・マクマホンの元秘書、エミリー・ファインバーグ氏のノートに残されたメモ書きのなかで検察側がステロイドの販売・流通の“決定的証拠”としたものは、ハルク・ホーガンとジョージ・ザホリアン医師に関する記述の数かずだった。  “ギブ・ハルク・スタッフ”(ハルクにステロイドを渡す=1989年3月20日付)。“コール・ハルク・リグス”(ステロイドあるいは注射針が必要かどうかハルクに連絡を取る=1989年4月11日付)。“ザホリアン・デカ・ザホリアン”(ザホリアン医師にデカドラボリン発注=1989年10月18日付)。  これらのメモは検察側が立件した“4・13パッケージ事件”“10・24パッケージ事件”の2件といずれも日付がひじょうに近く、ショーン・オシェー検事は、ファインバーグ氏のメモ書きがふたつの事件のアウトラインとその具体性を示すもの、と主張した。
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ファインバーグ氏の証言のあいまいな部分にメスを入れる
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