ビンスの不安と“複数スター制”の混とん――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第206回(1996年編)
ホーガンが去ったあとのWWEは“ヒットマン”ブレット・ハート、ショーン・マイケルズ、ディーゼル(ケビン・ナッシュ)、ジ・アンダーテイカー、レーザー・ラモン(スコット・ホール)、ヨコヅナらをトップグループとした複数スター制を導入。ビンスは新しいキャストによる新しい長編ドラマを“ニュー・ジェネレーション路線”と名づけた。
ホーガンがいなくなったことでWWEスーパースターズの世代交代は実現したが、かつてのホーガンのような一枚看板の“主役”がいない現実もまた複数スター制の弱点だった。ここにビンスの苦悩とやがて大きな問題へと発展していくブレットとショーンの暗闘の遠因があった。
WWEは1996年からPPV年間12イベントという新スケジュールを組み、1.21“ロイヤルランブル”フレズノ大会には30選手出場・時間差式変則バトルロイヤルとブレット対アンダーテイカーのWWE世界戦のダブル・メインイベントがラインナップされた。
しかし、バックステージではディーゼル、ラモンらトップグループ数人にWCWの“引き抜き”の魔の手が伸びていた。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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