“レッスルマニア12”61分52秒の政権交代劇――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第224回(1996年編)
延長戦は1分51秒、ショーンが十八番スウィート・チン・ミュージック(スーパーキック)でブレットをフォール。念願だった“主人公”のベルトをようやく手に入れた。試合終了のゴングがなった瞬間、キャンバスに座り込んだショーンはぐったりとした表情でレフェリーからチャンピオンベルトを手渡され、いっぽう、ブレットは余力を残して立ち上がり、不満そうに両手を腰にあてた。ひじょうに象徴的なシーンだった。
WWE世界王座から転落したブレットは、新チャンピオンのマイケルズと握手を交わさずにリングを下りた。61分51秒の政権交代劇は重い空気を残した。
同夜、ブレットは非公式なコメントながら全米ツアーからの“完全休養”を宣言。翌4月1日、サンバーナディーノでおこなわれた“マンデーナイト・ロウ”のTVテーピングにもついに姿を現さなかった。(つづく)
https://nikkan-spa.jp/inquiry)に! 件名に「フミ斎藤のプロレス講座」と書いたうえで、お送りください。
※この連載は月~金で毎日更新されます
文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
※斎藤文彦さんへの質問メールは、こちら(
この連載の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ