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少子高齢化の日本は「難民=労働力」との割り切りも必要か?

 ’15年は6530万人もの難民が命の危険を訴え、世界をさまよった。一方、日本にも難を逃れ平穏に暮らす難民たちがいる一方で、制度を食い物にする“難民”たちも現れた。

これからの日本は「難民」=「労働力」との割り切りも必要


多い日は一日20人が相談に訪れるという事務所。荷物を預かり、食事の世話、そして一時的な住居も提供している。この日も事務所は多くの外国人で溢れた

 難民申請を悪用する出稼ぎ労働者、いわゆる偽装難民ばかりが取り沙汰される難民問題だが、同時に日本には、少子高齢化による労働力不足という問題がある。総務省の発表によれば、15~65歳の生産年齢人口が’10年には8103万人だったが、2060年には4418万人にまで落ち込むと予測されている。

 そういった状況のなか、難民の就労支援に取り組む団体がある。アフリカ系や中東系などの難民申請者を支援するNPO法人難民支援協会だ。同協会広報部の田中志穂氏に話を聞いた。

「日本では、申請結果が出るまでに平均3年かかります。その間、自力で生きていかなければならないので、来日直後の人に向けて、働くために必要な挨拶や“ホウ・レン・ソウ”といった日本の労働文化、語学支援を行っています。すると彼らは、いち早く日本社会に溶け込めるようになります。言わば、これは日本社会への投資なのです」

 この「投資」という考え方が、日本の難民問題を考える際には重要だと田中氏は語る。

「育った環境や文化の違う外国人が突然やって来れば、摩擦が起きるのはある意味当たり前。ですが、接触すればするほど個人の“顔”が見えてきます。同じ言語や価値観を身につければ、外国人は“おもてなしのお客様”でなく、日本社会の一員になれるのです」

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なぜ自らの税金が、難民のために使われなければならないのか?

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