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タイのアンドロイド製「iPhone7」が完コピすぎ。注目のAirPodsも付属品に!?



 しかし、どうしても気になってしかたがないAndroid製のiPhone。一週間後に再びそのショップを訪れると、件の女性スタッフがいない。カウンターにいたインド人男性と女性に「先週来たらここにいた女性スタッフが、iPhone 7 plusを4000バーツで売ってくれるといったんだけどダメかな?」と懇願すると、女性は突然売り上げ台帳を見せてきて「これを見てよ! 全然、今週は売れてないの。値下げは無理ね」と言い、「それはそっちの都合だろ」と内心思い悩んでいると、ふと見たショーケースに先週は置いてなかったiPhone 7があり、4500バーツと書いてある。「これは4G対応の最新版。先週まであったものは3Gにしか対応していなかったんだぜ。破格だろ?」と男性スタッフが言い放ち、500バーツのディスカウント交渉もむなしく、額面通りの価格で購入した。

オフィシャルにも付属されていなかったAirPods

オフィシャルにも付属されていなかったAirPods

 AndroidのiPhoneとは一体? 中身を開くと、なんと正規品には付属されていなかったAirPodsのコピーが入っているではないか! 片耳式で、見た目はお粗末だが、それっぽく再現されているあたりがどこか憎めない。実際にBluetoothを立ち上げて動作確認をすると、「S530」なる怪しい名前が表示され、つなげるとしっかりと音声が聞こえる。

 続けてデフォルトのアプリを確認。カメラやメモ書き、計算機、時計、セッティングに至るまでも完全に再現されている。とりあえずSIMカードを入れてみるとつながらない。やはり不良品かと思ったが、再起動すれば電波が立ち、知人にSMSを送ると、問題なく送信が完了し、通話も問題なかった。

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 気になっていたAPP Storeを見ると、なんと堂々とiOS 10と出ている! 仕様はiOSそのもので、適当にクリックをすると、画面がAndroidのplaystore仕様に切り替わり、ダウンロードも普通に可能だ。また、フェイスブックはデフォルトでダウンロードされており、アイパスを入れれば何も問題はない。「Wallet」や「Find iPhone」といったiOS独自のアプリについては、一応立ち上がるのだが、何もクリックできなかった。わざわざ作る必要はあったのか?という疑問は尽きないが、“完コピ”のためなのかもしれない。続けざまにMacにつないだものの、iTunesは起動、認識されない。やはりあくまでもiOSに似せたAndroidなのだ。また、コピー製品ならではの不具合もあり、iPhone7独自の感圧式ホームボタンは、ボタンから少し離れたところを触っても認識されてしまい、iPhone7から導入された防水機能ももちろんついてなかった。

 お粗末なiPhoneと言ってしまえばそこまでだが、コピー品としてはよくできているといえるのではないか。緊急時の1台として持っておくには悪くないかもしれない。驚くべきは、購入時に1年間の保証書も付き、インド人スタッフからは「濡れたり、大きな衝撃を受けたときは保証外だからな」と念押しされた。

 韓国からタイに持ち込まれたものがインド人によって販売されているiPhone7。タイ政府はコピー製品の締め出しに躍起だが、まだまだ追いついていないというのが実情だった。

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<取材・文・撮影/ワダタケシ>

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