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そんな今年のCOTYだが、筆者の選考基準は以下の2項目。
①パーソナルモビリティの素養
②30年後も安心できるクルマ
①は1人当たりの移動エネルギーが少ないこと。②は超高齢社会に対する策だ。昨今、高齢者による交通事故の報道が多いが、そうした事故を抑制する設計思想があるかどうかがポイントとなっている。
筆者が10点を入れたのはプリウスだ。「TNGA」と呼ばれる新しいプラットフォームを採用したことで、まるで手足が拡張したかのような気持ちがいい運動性能と、しなやかな乗り味の両方を手に入れた。このしなやかさから得られる気持ちの余裕は、これからの超高齢社会には重要な要素で事故を遠ざける効果がある。また伝統のハイブリッド技術や、先進安全技術などの飛び道具に頼り切ることなく、クルマの基本から見つめ直したことを評価した。
一方でインプレッサスポーツ/G4には4点を入れた。こちらも自動運転社会への要素技術を投入した「スバルグローバルプラットフォーム」を採用したうえで、スバルがこれまで得意としてきた「走る・曲がる・止まる」を独自の安全思想で進化させた。また衝突被害軽減ブレーキ」の最新版「アイサイトVer.3」や、歩行者との接触事故で重症化しやすい歩行者の頭部保護を目的とした「歩行者保護エアバッグ」など、今考えられる最新の先進安全技術を約192万円の最安値グレードから全車に標準装備してきたことも高く評価した。
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