更新日:2022年08月21日 11:42
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2010年問題のその後を検証――製薬業界の一斉特許切れ、IPアドレス枯渇、アメリカ政府の標準暗号移行

IPアドレスの在庫枯渇はもはや時間の問題!?

…IPアドレス枯渇/2010年問題その2  IPアドレスは、電話番号のようなもので、インターネット上で通信する際に使われる識別番号だ。これがなければコンピュータが通信を行うことはできない。’11年に起きた「IPアドレスの在庫枯渇問題」は、そのIPv4アドレスの中央在庫がゼロになるというもの。では、この問題について、その後の進展は? 日本ネットワークインフォメーションセンターの佐藤晋氏に話を聞いた。 「IPv4アドレスは、全部で約43億個しかなく有限。新たに作ることも、分配することもできません。つまり、状況としてはIPv4アドレスの在庫は今も枯渇に向かっている。現在は市場に流通しているIPアドレスをなんとかやり繰りしている状態です」  この問題の対策として生まれたのが、新しいIPv6アドレスだ。 「IPv6によって、“有限性”の問題は大きく解決に近づきます。ただ、IPv4からIPv6へは互換性がないので、移行にはコストもかかりますし、運用などの細かな部分も変わってくる。そのため、必要でありながら普及が思うように進んでいないのが現状です」  重い腰を上げなければならない。 ●結果 IPv4は現在も枯渇に向かって進行中! 【佐藤 晋氏】 一般社団法人 JPNIC。’02年より、日本ネットワークインフォメーションセンターIP事業部にてIPアドレス管理業務および、IPv6アドレスの普及促進に努めている
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アメリカ政府の標準暗号移行問題
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医薬品とノーベル賞 がん治療薬は受賞できるのか?

ノーベル賞級の医薬品開発の現場について考察する。すでにがんの治療薬は存在するが、一部のがんにだけ有効にすぎない。なぜ、全てに効かないのか?細胞レベルの戦い、薬価の問題など医薬品開発の現実を説く。

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