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そもそも“ゆとり教育”によって学力の低下はあったのか?

「2000年問題」以降、毎年のように政治、経済、教育とあらゆる分野で、“20XX年問題”が取り沙汰される。しかし、直前にこそ大騒ぎするものの、喉元過ぎれば、そんなことなど忘れてしまうのが世の常。果たして、当時話題になったあの問題は何事もなく沈静化したのか? それともいまだに大問題であり続けているのか? 20XX年問題のその後をしつこく追ってみた!

ゆとり世代の入学で、補講やクラス担任を設ける大学も

…ゆとり教育世代の大学入試/2006年問題

大学生 ’06年、授業時間数を大幅に削減した、いわゆる“ゆとり教育”を受けた世代が大学進学へ。大学教員が、従来は高校で履修していた学習内容を教える必要が生じるなど、現場の混乱が懸念された。当時の状況を、教育ジャーナリストの渡辺敦司氏は次のように振り返る。

「実際、必要に応じて新入生向けの補習を設けたり、習熟度を高めるためにクラス担任をつけて生徒の出欠までケアしたりする大学が増えるなどの影響は出ました」

 ただし、渡辺氏は「ゆとり世代の入学だけでなく、入試の変容にも一因があった」という。

「少子化が進むなか、大学側は受験生獲得のためAO入試やセンター試験の少数科目受験を採用。結果、入学する学生の偏差値の幅が急激に広がりました。さらに、小泉政権下に行われた大学新設条件の規制緩和によって、四年制大学が増大したことも学生獲得競争の激化に拍車をかけました」

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