縄文人は貝ばかり食べてノロウイルスに感染しなかったの?
担当編集は、冬場に牡蠣の生食をしてノロウイルスを体内に取り込み、ひどい下痢(場合によっては血便)と嘔吐の症状が出たようです。 ノロウイルスは、下痢や嘔吐の原因となります。低温環境で長く生き延びるため、冬場に多く見られ、ヒトが感染すると小腸内で爆発的に増えて諸症状を引き起こすのです。また、ノロウイルスは吐物や糞便中に排出され、ヒトからヒトへ経口感染します。 ここで確認をしておきたいのですが、ノロウイルスは牡蠣単体では作られません。では、一体どこから来るのでしょう? 答えは、ヒトのウ◯コです。はしたなくてゴメンナサイ。でも、そうなんだから仕方ない。 もちろん、人間のし尿は施設で浄化してから河川や海へ流されますが、微量のノロウイルスは処理しきれずに残ります。それを、絶えず海水を飲み込み吐き出している二枚貝が内臓部分に蓄積させ、そして再び人のクチへと運ばれて発症するのです。 ノロウイルスは、しっかり過熱すれば死滅します。よって原因は生食となるわけですが、日本人がその対象とする二枚貝といえば『牡蠣』と『ホタテ』。ただし、ホタテは普通、内蔵を除いた貝柱部分を食すので、ノロウイルスによる食中毒が起こらないのです。ノロは低温環境に強く、人の小腸内で爆増する
では、縄文時代はどうだったのでしょう。牡蠣によるノロウイルス食中毒は頻発したのでしょうか。 ここで考えなければならないのは、相反する2つの仮説です。 仮説①人口がわずかだったから海に流れるウ◯コが少なくノロも少ない 仮説②ウ◯コを浄化せずに流すからノロも多かった さて、どちらでしょう? こればかりは何千年も前にタイムスリップしなければ詳細は確認できませんが、馬ちゃん先生の勘では①の方かなぁと考えます。 あやふやでスイマセン。が、縄文時代は、現代のような過食・人口密集という条件には当てはまらなさそうなので、前者が有力かなぁと思う次第です。 むろん、現在に比べて衛生観念が希薄なことや、冷蔵技術が未発達だったことを考えると、『普通の食中毒は多かった』と思います。残念ながら、食中毒は骨に残らないので、これも推測の域を出ないのですが。縄文時代のウ◯コ処理 それが問題だ
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