更新日:2022年08月23日 11:36
エンタメ

サラリーマンがラップバトルに参戦するワケ もはやビジネスの必須スキル!?

 なぜ彼らはマイクを握りラップをするのか。ステージを終えた社会人を直撃してみる。 出場者「仕事やクライアントに対して普段言えないことをラップにするとスッキリします。というか対戦相手がクライアントでした(笑)」(30代・ITベンチャー)  観客も同じ社会人である。彼等のラップに共感・納得を覚えているようだ。 shibuhouse「社会的身分がある人たちが仕事のことをラップするから、自分たちにとってはプロのラップに負けないぐらいリアリティがあって面白い」(20代・Webディレクター/ライター) 観客の女性「今まであまりヒップホップのことは知らなかったけど、ラップする姿って意外にカッコイイ! 今日は出場する彼氏の応援にきたんだけど、もしも上司がラップしてたら見直すかも」(20代・不動産事務)

ラップで仕事を受注! 社交ツールとして機能する例も…

 そんな自己主張の場である社会人ラップ選手権にはもう一つの顔がある。それはサラリーマンに欠かせない、“他社との交流の場”という側面だ。なにせ参加者は歯科医師や国家公務員、営業にプログラマー、ベンチャー企業の社長、アパレル店員、農家と多種多様。どんなセミナーよりも幅広いジャンルのサラリーマンが参加しているだろう。「ウェブデザイナーの方で、対戦した方の会社のウェブ制作の仕事を受注したりと、仕事につなげている方もいらっしゃいます」と主催者は言う。イベントを取材した当日も、本イベントへの出場を通じて、新規受注を実現した人に出会った。 アシスト「私たちは映像制作の会社に勤めています。会社は空中映像の技術を持っていて、イベントでは仕事内容や技術についてラップしてみたんです。そしたら興味を持ってくれた方からTwitterで連絡があり、なんと一緒に仕事をすることになりました。会社からもどんどん出ろって。ラップは新しい情報発信、そして社交のツールともいえます」(株式会社アシスト@Assist_ads)



沼津マリー

女性漫画家の沼津マリーさんもステージに。かつてインドでキャバクラをやっていた経験をリリック(歌詞)にしていた。いつかラップが漫画になるかも?

 このように、今まで若者・不良のためのカルチャーでしかなかったラップが、現代においてはサラリーマンの自己主張や情報発信、社交のためのツールとして機能していることが伺える。赤ちょうちんの店で上司や部下への愚痴をこぼすのも悪くはないが、たまには気分を変え、グラスではなくマイクを握ってみるのも良いのではないだろうか。 【タカハシ★ヤマト】 一般企業に務める傍ら、ライター・動画ディレクターとしても活動する元ファッション雑誌編集者。ヒップホップやストリートカルチャーに造詣が深い。 <取材・文/タカハシ★ヤマト、構成・撮影/藤井敦年>
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●次回告知『社会人ラップ選手権~第五回定例会議~』
日時:3月23日(木)20:00 OPEN
場所:FLAME TOKYO(渋谷区円山町2-4 ジーカンスビル1F)
入場料:2,000円 (1ドリンク付)
※MCバトルのエントリー受付は会場内にて別途行います。
※詳しくは社会人ラップ選手権のFacebook、またはTwitterにて随時発表していきます。
https://www.facebook.com/shakaijin.rap/
https://twitter.com/SHAKAIJIN_RAP/
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