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低年収を受け入れる20代、家もブランド品も関心がない無欲な消費感覚

●Case2 松澤麻美さん(仮名・27歳) 貧困 一方、旅行会社勤務の松澤麻美さんは年収320万円。野中さん同様、こだわりのない家は家賃5万3000円のシェアハウスだ。 「住む場所は会社から近く、家具が備え付けられていることがポイントですね。服はユニクロか通販でしか買いません。店員に話しかけられたりするのが邪魔くさい。初めてハマった小説はケータイ小説『恋空』で、高校時代から携帯で安く服を買っています。稼げるなら稼ぎたいけど、このままの年収でも生活に問題はありません」  ブランドものの服などには関心がなく、「最低限のスペック」を保っていればそれでいいという。  “稼げない”なりの無欲な消費感覚なのかもしれないが、消費社会研究家の三浦展氏はこう分析する。 「現在の40代は、家電や車は一家に一台が当たり前で『子供部屋にもテレビを置こう』『より高価なブランドものに置き換えよう』と物を増やすことに欲望を覚えた世代。一方、現在の20代は子供の頃から山一證券の倒産やリーマン・ショック、阪神・淡路大震災と東日本大震災の2つの大震災を経験してきた。人との競争や物を持つことに価値を感じず、人間同士のコミュニケーションなどから自己肯定感を得る新世代。そのため人よりいいものを持ちたいという自己拡張感を得た世代に比べ、低収入ともうまく付き合えるのです」  “稼げない”なりの消費感覚を身につけられない40代の苦悩は深い。 【三浦 展氏】 消費社会研究家。最新刊『あなたにいちばん似合う街』では1500人を対象に調査。年収が低い、または親と同居する30代男性の住みたい街No.1は秋葉原だったとか ― [死ぬまで年収300万円]の病巣 ―
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