エロと芸術は両立できるのか? “ヌードデッサン会”に潜入してきた
『ヌードデッサン』。どこか淫靡な響きでありながら、ほんのりとアートのエッセンスが漂ってくる……。普段はエロ系実話誌などで編集・記者をしている僕だが、幼少期はマジメに絵画教室に通っていた。現在でも仕事の息抜きに油絵を嗜んでいるほど。とはいえ、美大やデザイン系専門学校などには通っておらず、知人の女性に頼むわけにもいかない。これまでヌードデッサンをする機会などなかったのである。
そんなわけで今回は趣味と実益(!?)を兼ねて、関東近郊で行われているヌードデッサン会に潜入取材してみることにした。キレイなお姉ちゃんの全裸を前にしたら、エンピツ以外のモノも握りたくなってしまうかも……!?
ヌードデッサン会当日。我がホームタウンの新宿でまず向かったのはドン・キホーテ。デッサン用のスケッチブックやエンピツなどの文具をゲットする。購入後、中年男性が路地裏で新品のエンピツをガリガリと削る光景は、平和な日曜に相応しくない、周りからしたら不審者そのものだったであろう。
それはさておき、電車を乗り継ぎ、会場の最寄駅に向かう。開始時刻10分前に会場へ到着。さっそく受付で予約の旨を伝えるとともに、参加費2000円を支払う。そしてヌードデッサンが開催されるフロアに、いざ潜入。開始時間にはまだ余裕があるのに、すでにフロア内の椅子は9割以上埋まった状態だった。
初参加にも関わらずスタッフからは何も説明がなく、勝手に空いてる所に座って良いのか?と戸惑う。いきなり予想外の展開にテンパリぎみになるも、ここで右往左往していては記者の名折れ。いかにもわかってる風を装い、堂々と空いている席を確保する。10m四方程度だろうか、正方形のフロア内にはそれぞれ椅子とイーゼル(画架。絵を描く時にキャンパスを立てる三脚の道具)がワンセットで置かれている。両サイドに座っているのは、ともに若い男性。美大生だろうか? 少なくともエロ目的でないことは、本気度の高い私物のデッサン道具を見ても一目瞭然だ。
着席後ほどなく、先生らしき風貌の人がお目見え。ヌードデッサンの大まかな流れを伝達する。ワンポーズ15分、休憩3~5分を挟み全部で6ポージングのデッサンが描けるといった感じらしい。「結構ドタバタしそうだな」と不安感に苛まれていると、視界にヒラヒラとした布が飛び込んできた。顔を上げると、奥からヌードモデルが登場! どことなく松下奈緒似のエキゾチック美女だ。パレオっぽい衣装を身にまとった奈緒ちゃん(仮)が、中央に一段高くなったスペースに上がり、なんのてらいもなくパレオを脱ぐと、その下から一糸まとわぬスレンダーボディがこんにちは。思わず「おぉっ!」と食い入るような姿勢になるも、周囲の反応は至って冷ややか……。
いかにもチェリーボーイっぽい斜め向かいの青年も、目の前の全裸美女に目もくれず、黙々とデッサンの準備をしているのが心憎い。ここで一人サカっていてもしょうがないので、『郷に入っては郷に従え』の精神で、アゲアゲになりそうなハートを自らクールダウン。そしてモデルのポーズが決まったのか、先生が高らかに「デッサン開始!」のひと声を上げる。そこで記者が見た光景とは……。
参加者の男性たちはエロ目的でないことは一目瞭然
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渋谷系ファッションをはじめ、若者カルチャーからアウトロー、任侠系にキャバクラ、風俗ネタまで、節操なく取材&執筆をこなす、貧乏暇ナシなライター・コラムニスト。酒とタバコとクラブとギャルが大好きな“ギャルおっさん”。
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