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スカウトマンが減るとキャバ嬢の基本給が下がる理由

歌舞伎町女性に路上などで声をかけ、水商売や風俗産業に斡旋することが従来のスカウトの仕事内容だったが、昨年、全都道府県で施行された暴力団排除条例が、意外な事態を招いているという。 1/17発売の週刊SPA!「風俗スカウトマンたちの(新)オンナの斡旋先」では、当局の締め付けで街頭のスカウトマンの廃業が続出し、彼らが業態変換することで、より悪質化している実態を掴んだ。人身売買紛いの偽装結婚斡旋や介護ビジネスなど、その詳細は本誌記事に掲載している。 一方、最大の被害者と言われているのが、これまで彼らが主に斡旋対象としていた風俗嬢やキャバ嬢たちだ。 スカウトマンと言えば「女の寄生虫」に思われがちだが、実態はそうではないらしい。キャバ嬢のBちゃん(24歳)はこう嘆く。 「スカウトは、バック(報酬)として女の稼ぎからカネを抜くからには、それなりに面倒を見るんですよ。待遇が面接時に言ってたものと違ったり、本人は悪くないのにペナルティをつけられたりした場合、店と掛け合ってくれる。新規入店や移籍する時に、待遇条件を交渉してくれたり、風俗の場合は保証額の交渉もある。なかにはモーニングコールまでスカウトに頼むコもいる。正直、スカウトがいなくなると、私らみたいな自分で駆け引きできないタイプはほんとに困るんだよね」 彼女が入店する際に面倒を見てくれたスカウトは、規制強化で廃業してしまったという。そして、途端にBちゃんの基本給は下げられたという。さらに移籍しようにもスカウトがいないとできないのだ。彼女のような境遇に陥ったキャバ嬢や風俗嬢は、今後、さらに増えることになるだろう。結局、社会に根差した“悪”の単純な排除で被害を受けるのは、常に弱い立場の人間なのだ。 取材・文/鈴木大介
週刊SPA!1/24号(1/17発売)

表紙の人/平山あや

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