ライフ

結婚相談所でカネも男も失った40代女性の悲劇【婚活女性を狙った悪徳商法の罠】

一攫千金を夢見る者の願望につけ入り、あの手この手でカネを詐取する“情弱ビジネス”。インターネットの普及も相まって情報の選別は困難になり、猛威を振るっている。

婚活女性をロックオン!詐欺被害者が続出中

結婚相談所主催の婚活パーティ

美佳さんが入会した結婚相談所では、男性には大卒、年収700万円以上など厳しい条件が課されていた。

 出会いを求める男女のツールとして、すっかり定着した結婚相談所。希望の条件に合った異性との出会いを支援してくれる存在だが、幸せな結婚を夢見る者を狙った悪事の温床にもなっている。 「私と両親、姉で総額900万円の被害に遭いました。自分が結婚しようと思った人が、まさか詐欺師だったなんて……」  そう打ち明けるのは、西村美佳さん(仮名・40歳)。周囲の友人が結婚をしていく一方、自身は加齢とともに出会いも減少。4年前に高収入の男性が集まると評判の結婚相談所に入会した。
西村美佳さん(仮名)

西村美佳さん(仮名)

 すぐに相談所主催の婚活パーティに参加した美佳さんは、5歳年上の男性と意気投合。結婚前提の交際を開始したのだが……。 「彼は、時計はブルガリでスーツはグッチと派手なタイプ。とにかくマメで毎日メールをくれるし、付き合ってすぐハワイ旅行にも連れていってくれました」
ハワイ旅行

ハワイ旅行に行った際の写真。費用は全額、彼氏持ちだった。

 やがて二人は半同棲状態に。男性は美佳さんの実家も訪れ、関係は蜜月そのものだったという。  そんな折――美佳さんは男性から投資話を持ちかけられた。 「二人の老後のために投資をしないか、と言われたんです」  内容はこうだ。男性経由で新興IT系企業に出資する。配当金は月利10%。美佳さんが100万円を出資すると、翌月には10万円が口座に振り込まれていた。 「芸能人も投資している、と聞いて。安心して家族にもすすめました。両親と姉は、600万円と200万円を出資。配当金は翌月から支払われていたんです。私も彼の実家に行って、お義母さんとも仲良くなりました。なのに……」
次のページ right-delta
順調な半同棲生活だったはずが…
1
2
おすすめ記事