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亡くなった親のスマホが“負の遺産”になる!? ある日、FXの追証で100万円請求され…

親世代はネットやデジタル機器のライトユーザーが多いという事実

 総務省の「通信利用動向調査」によると、インターネットを利用している年配の人は年々上昇しており、60代は2010年から2016年の間に10ポイント以上アップして75.7%にまで達している。70代も40%以下から54.6%に上がっている。もはや高齢者がネットにアクセスしたりデジタル機器を扱ったりするのはごく当たり前のことなのだ。  しかし一方で、内閣府が2014年に公表した「高齢者の日常生活に関する意識調査」によると、スマホやインターネットを積極的に活用したいという高齢者は4割に満たず、3分の2の人は消極的な姿勢を示している。これらの情報から、ノリ気ではないけれど一応スマホを持っていて、たまに家族とやりとりしたり一部のサービスだけを利用したりといったいまどきの高齢者のペルソナが浮かび上がる。  だが、その手に持った、たまに使う程度のスマホは似つかわしくないほどに厳重だ。家族写真や連絡先、講座情報など無造作に放り込まれてしまうと、鍵を持たない家族は相当苦労することになる。「そうした悲劇を完璧に防ぐ手立てはない」と断ったうえで、古田氏はこうアドバイスする。 「せめてスマホのパスワードだけは、紙に書いて実印や預金通帳と一緒に保管しておいてほしいと頼みましょう。自宅のスペアキーみたいなものです。マメなご両親なら、利用しているSNSや定額サービスのIDなども一緒にメモしてもらうといいでしょう」  実態が見えにくいデジタル遺品も、紙にしてしまえば普通の遺品と変わらなくなるというわけだ。 【古田雄介】 デジタル遺品研究会ルクシー代表・ライター。本誌でも活躍するライター。特にデジタル分野に精通し、多くの記事を担当。『ここが知りたい! デジタル遺品』(技術評論社)は多くのテレビや雑誌で取り上げられた。デジタル遺品に関する第一人者でもある 取材・文/長谷川大祐(本誌)
日刊SPA!編集。SPA!本誌では谷繁元信氏が中日ドラゴンズ監督時代に連載した『俺の職場に天才はいらない』、サッカー小野伸二氏の連載『小野伸二40歳「好きなことで生きてきた~信念のつくり方~』、大谷翔平選手初の書籍となった『大谷翔平二刀流 その軌跡と挑戦』など数多くのスポーツ選手の取材や記事を担当。他にもグルメ、公営競技の記事を取材、担当している
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