キャバクラで起きたことは誰にも言わないことが肝心[コラムニスト木村和久]
世渡りの上手というフレーズで注目されるのは、やはりアメリカの社交界です。昔ウディ・アレンがVIPになる方法みたいなエッセイで、こんなことを書いていました。
もしキミがVIPになりたいなら、一流ホテルのトイレでVIPの隣でオシッコをすればいい。そこで「やあ最近の景気はどうだい」みたいな話をしながら、そのVIPが参加しているパーティに立ち話をしながら、潜り込めばいい。それでキミもVIPの仲間入りだぜとね。
アメリカは基本キャバクラがほとんどないので、パーティが出会いの場です。そんなパーティ会場荒らしで有名になったのが、ホリー・ゴライトリー。そう「ティファニーで朝食を」のヒロインで、オードリー・ヘップバーンがその役を演じていました。映画では実に華麗に社交界を飛びまわり、巧みな世渡り上手ぶりを披露していました。この話の裏は凄い悲惨で、実は南部の農家の嫁で家出をしてニューヨークの社交界を飛びまわっていた、というから驚きです。
そんなわけで、日本に社交界はごく一部で、庶民の社交界的な存在が水商売の店です。女性は、そこから夢を叶えるもよし。夢破れてしまうのも仕方のないことです。
女性はいつも被害者と言われていますが、そうでもない場合もあります。水商売通い歴20年の目から見て、過去に50万円の時計買ってくれたらエッチねと言って、お客さんに時計買ってもらってから、長期休暇に入ったキャバ嬢がいました。
後日、そのお客さんは喜び勇んで店に来ましたが、そのキャバ嬢が長いお休みをいただいていると知って、茫然自失。突然目が泳ぎ出した姿は、今でも忘れられません。
というわけで「キャバクラで起きたことは、誰にも言わないこと」が肝要かと。
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
表に出て、公に情報公開をしても、賛同してくれる人は少ないんじゃないですか。むしろ、笑われるだけかも知れませんよ。
■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦1
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