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お重には夢がいっぱい! 「お重駅弁」のゴージャスな中身とは?<第53回駅弁大会ルポ第3弾>

 お次は、漆黒のお重にぐるりと巻かれた金紙が、インパクト抜群だった「SL大樹 日光埋蔵金弁当」(1350円/栃木県 東武日光線 東武日光駅)。  昨年8月、東武鬼怒川線に58年ぶりに復活した観光列車「C11 207 SL大樹」。それを記念しつつ、さらに日光に眠るとされる「徳川埋蔵金」をフィーチャー。100年以上も発掘に執念を燃やす一族や、糸井重里による「徳川埋蔵金シリーズ」が印象に残っているが、一向にお宝が現れない様子に業を煮やしたイメージが……。

スコップには刻印が

埋蔵金を発見!?

ちらし寿司のなかには細切れのしいたけ

「大樹」と書かれた金の掛け紙を外し、さっそくお重の蓋を開けると、出てきたのは銀のスコップ。錦糸玉子で覆われたちらし寿司の上には「埋蔵金」の焼印入りの厚焼き玉子。なるほど「C11 207 SL大樹」と刻印された石炭用のミニチュアスコップで、埋蔵金を掘り出せという趣旨のようだ。ちらし寿司をぐんぐん掘り進めたが出てきたのは細切れの椎茸ばかり。うむむ……できればちらし寿司のなかに”まだ見ぬ夢”を体現する何かを埋めていてほしかった!  気を取り直し二の重を。目をひくのは日光名物の湯波(←日光ではこう表記)。湯波巻きは出汁をふんだんに吸っており、ジュワーと口中にあふれる滋味。隣に鎮座するのはこちらも日光名物の鱒の塩焼き。かなりの大きさに頬をほころばせていると、鱒のだんごも発見。これは美味! 調整元は「日光鱒寿司本舗」だけあって、鱒料理には一日の長がある。  日光高原牛のしぐれ煮、日光名物のけっこう漬けも入り、地のものがふんだんに使われている豪華な駅弁。お宝はこの珠玉のおかずたちだったのかもしれない。

お重の駅弁はやはりゴージャスだ

 駅弁記者は明日以降も会場に出没し、注目の味、鉄板の味、隠れた逸品、珍品をレポートします! 取材・文・撮影/駅弁記者(参加=11年連続16年目)
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【第53回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会】
1月10日(水)~23(火)
京王百貨店新宿店7階大催場
午前10時~午後8時 ※17(水)は午後5時、23(火)は午後6時閉場
https://www.keionet.com/info/shinjuku/ekiben2018/index.html
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