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ビットコイナーとリップラーの深すぎる溝――マンガで覚える「仮想通貨今昔物語」

モナーコインはビットコインのコピー通貨

 なお、日本発の仮想通貨(厳密には2ちゃんねる発)として知られるモナーコイン(MONA)の取引承認の仕組みは、ビットコインと同じプルーフ・オブ・ワークだ。ただし、ビットコインの取引承認スピードが最低10分以上に対して、90秒と早い。さらに、世界で初めて「SegWit」(参照:ビットコインvsビットコインキャシュの仁義なき戦い!)を採用した仮想通貨としても知られている。送金要請が急激に増えても処理速度が低下しないように、いち早く対応した仮想通貨なのだ。  端的にいうと、ほぼビットコインのコピー通貨といえるのだが、特筆すべき点もある。とにかく、ファンが熱狂的なのだ! “モナー”たちは黎明期からモナーコインで買い物ができる即売会などを手弁当で開いて、個々に普及促進に努めてきた。「Askmona(アスクモナ)」という掲示板サイトでは、投稿された質問に答えるとMONAをチップとして配布できる仕組みがいち早く搭載され、「Monappy(モナッピー)」というサイトではイラストなどのコンテンツに対してMONAを“投げ銭”感覚で贈れるようになっている。これらは全部、モナー有志たちが勝手につくりあげたものだ。  その有志達の熱量は「モナ神社」を“建立”してしまうほど、すさまじいもの……。2015年にMONA用ECサイトの「モナオク」で売り出された土地をある投資家が購入し、実際に小さな祠を設置してしまったのだ。  手前味噌で恐縮だが、ブロックチェーン技術を研究する慶應義塾大学SFC研究所の上席所員、斉藤賢爾氏が毎年行っているボランティア活動の資金をビットコインで募ることをSPA!で『ビットコインで福島の子供たちを支援できる!?』と紹介させてもらったときには、“モナー”たちが直接、斉藤教授に「モナーで募金できるようにしてもらえませんか?」と直談判したこともあった。結果、ビットコインでの募金額が0.31BTC(当時のレートで1万9835円)だったのに対して、モナーコインは19079.15235114MONA(同31万5109円)もの金額に達したのだ。Askmonaなどの掲示板サイトでモナー有志らが、「おれもおれも」と寄付を表明し、モナーネットワーク上で自発的に支援の輪が広がっていったかたちだ。

coinmarketcapより

 2017年には国内大手取引所ビットフライヤーがMONAの取り扱いを開始して価格が200倍以上(!)に急騰したことを受けて、新規の仮想通貨投資家にも知られるようになったが、そもそものモナーは決して“日なた”の存在でなく、日陰で同コインにベタ惚れしたコアな投資家に生温かく成長を見守られてきた仮想通貨だったのだ。  投資をするうえでは惚れたはれたは禁物だが、モナーコインが“愛されコイン”としての不動のセンターであるのは間違いないだろう。 ※なお、えりしー氏は熱狂的なリップラーだが、この解説担当者はビットコイナーです。なるべく中立な視点で解説を用意しましたが、若干ビットコイン(モナーコインにも)に肩入れした内容になっていることをご容赦ください。
えりしー@仮想通貨漫画ブログ @erishiiiii

えりしー@仮想通貨漫画ブログ @erishiiiii

イラスト●えりしー@仮想通貨漫画ブログ(@erishiiiii)  仮想通貨を美少女に擬人化させた初心者向けの解説ブログ(仮想通貨女子部!https://cryptogirls.net/)を運営。FXで数百万円の損失を出した苦い経験を生かして、’17年から仮想通貨投資を開始。’17年のリップル急騰の波に乗り、瞬く間に過去の負け分を取り返すことに成功! 大のリップラーで、今も大半の仮想通貨資産をリップルで所有しているが、身内にはそのことを秘密にしているとか…… 解説/池垣 完(本誌) 協力/えりしーおよび仮想通貨投資家
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