ビットコインで福島の子供たちを支援できる!?
https://moon-shot.org/projects/15
●「動く英語教室」ビットコインでの募金先、方法等の詳細は以下でチェック!
http://active-english-class.tumblr.com/post/91481628571
※ビットコインの仕組み、マウントゴックス事件の詳細については『ヤバイお金』(著:高城泰/扶桑社刊)を参照
<取材・文/池垣 完(本誌)>
マウントゴックスの債権者集会が開かれる一方で、次々と同社に代わる取引所が誕生しているビットコイン業界。このように、いまだ投資家や暗号通貨マニアたちの関心を集めるビットコインは、“募金”にも利用され始めている。
東日本大震災の被災者の子供たちの支援事業を行っている一般社団法人アカデミーキャンプが、静岡県御殿場市のキャンプ場で福島県伊達市立富成小学校の生徒を集めて開く「動く英語教室」の運営資金の一部をビットコインで募っているのだ(8月3~9日)。アカデミーキャンプ代表理事で斉藤賢爾・慶應義塾大学SFC研究所上席所員が話す。
「東日本大震災以降、細かなものを入れると20回以上、被災地の子供向けのイベントを開催してきました。あるときは医学生やお医者さんを呼んで医療をテーマにしたキャンプを開催したり、狂言師の和泉元彌さんをお招きしてキャンプを開催したこともありました。震災と原発事故のストレスにさらされている子供たちに、普段とは違った学びの場を提供したいという意思に賛同してくれた慶応大学の学生たちがこの活動を支えてくれています。これまでの活動資金はクラウドファンディングや助成金を活用して集めてきたのですが、日本デジタルマネー協会の本間善實代表理事から『ビットコインで資金援助したい』という申し出を頂いて、今回初めてビットコインでの資金集めに着手した次第です」
実はこの斉藤氏、もともとビットコインに精通した人物である。元日立ソフトのエンジニアで、現在は「インターネットと社会」をテーマに研究を続けているのだ。それだけに、アカデミーキャンプを支える学生たちも、つわもの揃い。
「今回はビットコインのほかに、クラウドファンディングを活用して計80万円の資金を集めようと動いているのですが、ここで利用しているのが『moonshot』というサービス。実はこれ、私の教え子である慶応SFCの学生たちが作ったサービスなんです。通常のクラウドファンディングには集めた資金に対して15%程度の手数料が取られるのですが、moonshotは手数料ゼロ。採算度外視のボランティアサービスかと思ったら、学生たちは予想以上にビジネスマインドで(笑)、将来的にはmoonshotを足掛かりに資金調達のコンサルティング業務にまで手を広げていきたいと考えているようなのです。だから、当面は手数料ゼロでやる、と。ただ、学生が始めたばかりの新しいサービスのため、まだまだ多くの人には知られていません。そもそも、日本中の人たちと一緒に被災者の子供たちを支えたいという思いからクラウドを活用した資金調達をずっと行ってきたのですが、回を重ねるごとに賛同者が減ってしまいがちなのです……。どうしても知り合いつてに資金援助を呼び掛けると、同じ人にばかり頼ってしまうので。そこで、今回はビットコインを組み入れて、今まで呼び掛けられなかった人たちにも、情報を発信していきたいと考えたのです」
今回アカデミーキャンプが開催を予定している「動く英語教室」は7月23日時点で65万6000円の資金を集めているが、いまだ目標金額の80万円には達していない。このまま7月28日の期日を迎えてしまうと、開催延期となる可能性もあるのだ。
なお、今回の「動く英語教室」はドキュメンタリー映画監督で「六ヶ所村ラプソディー」などの作品を残している鎌仲ひとみ氏との共同開催。福島県伊達市の教育委員会の協力のもと、40~50人の小学生を集めて、英語教室を開催する。2012年6月に施行された「子ども被災者支援法」により、国には被災者生活を支援する責務が課されるようになったが、なかでも伊達市は子供たちの生活支援に積極的なため、今回のキャンプ開催に至ったという。
「アカデミーキャンプの目的は、大人たちが持っている最高のものを子供たちに伝えること。以前、慶応SFCの卒業生であるゴスペラーズの北山陽一さんに“アカペラ教室”を開催してもらったことがあったのですが、『スタンド・バイ・ミー』を課題曲にしながら、北山さんはプロのシンガーに教えるように2時間以上も小中学生に筋トレばかり教えていました(笑)。もう教室の残り時間がわずかになってきて、これで歌えるようになるかな?と私は不安になってたんですが、おもむろに子供たちに課題曲を歌わせると、感動するほど上手に歌うんです。そのときに北山さんが私たちに言ったのが、『子供たちが何をできるか、あらかじめ大人が決めてはいけない』というもの。今回の英語教室も、子供たちに最高の授業を提供したい」
資金援助してくれた人にはキャンプの活動報告をまとめたレポートや子供たちの感想文集などが送付されるという、アカデミーキャンプの取り組み。興味のある人にはぜひ、ビットコイン&現金の両面で支援を願いたい!
●moonshot「動く英語教室」支援先(7/28まで)
『ヤバイお金』 ビットコインから始まる真のIT革命 |
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