が、ツイッターですわ。これは簡単に反論できるんですね。やっぱり、あんまり理不尽な批判を受けると、ついムズムズしてしまいます。 　エゴ・サーチするというより、むちゃぶりなツイートが降ってきますからね。で、いかんいかん、反論なんかしてはいかん、よしブロックだ、と少し酔った頭で判断すると、しばらくして、「鴻上は、何も反論できなくて図星だから、いきなりブロックしやがんの」なんてリツイートが回ってきて、「むむむ。じゃあ、反論してやろうじゃないか」なんて、ブロック解除してさらに酔った頭でやってしまうのです。 　で、相手は匿名、さらにその匿名を応援する周りも匿名。こっちは、実名で必死に反論すると、ネットの暗闇から次々に匿名のツイートが降ってきて、酔った頭はさらにカッカッしてくるのです。 　で、「鴻上さん。不毛ですよ。時間のムダです」なんていう優しいツイートにハッとして、「いかんなあ。分かってるのに、やってしまうなあ」と鈍い痛みを感じながらベッドに入るのです。安眠できるわけがないですね。 　芸能人だと、マツコ・デラックスさんや坂上忍さんみたいに、まったく「エゴサーチはしない」と言っている人もいますし、自分の名前を“さん”づけで検索することでポジティブなコメントを読もうとしたり、自分の名前に「かわいい」と付け加えて検索するなんていう技を使っている人もいます。 　もちろん、ガチで戦っている人もいます。お笑い系の人で、匿名の人と激しいバトルを展開しているツイートをたまに見ます。大変だなあと思います。 　エゴ・サーチは本当に深い沼だなあと思うのです。はい。 ※「ドン・キホーテのピアス」は週刊SPA！にて連載中