仕事

日本の職場で横行する、不合理な謎ルール。外国人も思わず悲鳴

ドン・キホーテのピアス/鴻上尚史

外国人も思わず悲鳴、日本の職場で横行する、不合理な謎ルール

 僕が司会をしているNHKBS1『COOL JAPAN』で、日本で働いている外国人の特集をしました。外国人から見た「日本の職場はどうしてこうなの?」という疑問を集めたのです。  いやあ、もう、出る出る。  ブラジル人男性が、職場の初日、職場が寒かったのでコートを着てデスクワークをしていたら、上司から肩を叩かれて、「コートを脱ぎなさい」と言われたそうです。  ブラジル人男性は、IT関係なのでパソコンでずっと仕事をしていたのですが、「コートを着れば、体も冷えず、効率的に仕事ができます」と答えると、「職場では、コートを脱ぐものだ」と許してくれなかったそうです。  しょうがないので脱ぎ、寒さに震えて、仕事がなかなかはかどらなかったと言います。  これなんか、「ブラック校則」の考え方が、そのまま社会に広がっているという感覚ですね。  コロナ禍で、換気のために、窓を開け、冬は冷たい風が教室に入っても、制服の上にカーディガンを着るのは校則違反だからダメと言われた生徒達ですね。  生徒の体より校則、作業能率より職場の見た目、という見事な相似形ですね。「一番重要な目的は何か?」が忘れられているのです。  合理的な考え方からすると、これは、「謎」そのものです。

他にも続々と…

 他には、「話すことがあろうとなかろうと、毎週、必ずスタッフミーティングをしている」 「新しいテクノロジーがあるのに、いまだにFAXや紙書類を使う」 「上司や先輩は神のように偉すぎて、意見があっても言えないから、ビジネスチャンスを逃している」 「職場にドレスコードが多すぎる。完璧な化粧やヒールが、どうして仕事に必要?」 「職場が静かすぎる。そのくせ、『おつかれさま』だけは、1日何十回も言っている」 「サービス残業が当たり前になっている」 「サインより偽造が簡単なハンコの方が価値がある」 「ランチを取りながら打合せをするのが当たり前で、全然、休憩になっていない」 「社歌があって、月初めとかに歌った。まるでカルトのようだった」 「ITチームなので、すべてをリモートでできるのに、45歳以上の人達はオフィスに行くことを強く望んでいる」  などなど。
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謎ルールの多い職場は、競争力が低下する?
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