ライフ

女性だけのシェアハウスに男が一人入居したら…やっぱりなにか起きるのか?

番犬

シェアハウスの現実は一家の番犬状態

 さて、実際にシェアハウスで私がどんな生活をしていたかというと、ほとんど一人暮らしそのものなのであった。はじめは「女のコが2人もいるんじゃ男の楽しみも我慢しなきゃな、トホホ」なんて思っていたものの、その心配は無用。2人はほとんど彼氏の自宅に泊まっており、1人になりたいときだけ家に帰ってくる。いや、家には男の私がちゃんといるのだが!
玄関

夜はいつも1人だった

 また配達の受け取りは基本的に私の仕事である。「明日の14時に荷物が届くから家にいてね」と連絡がくれば私は番犬のようにひたすら待った。届いたものは高そうな化粧品。家では女っ気はまるでないが、外では化粧とかちゃんとするんだなと思ったものだ。 「お風呂マットがベランダに干してあるから取り込んどいて」と洗濯ものを頼まれることも多かった。シェアハウスの構造上、ベランダに出るには女のコの部屋を通らなくてはいけない。部屋には下着が堂々と干してある。そのうち「ブラ取り込んどいて」とか言われるんじゃ……と思ったが、さすがにそれはなかった。

風呂の排水溝の掃除も僕の仕事

 また女性の2人はお風呂やトイレの掃除をあまりしなかった。そのため排水溝のふたを開け、からまった長い髪の毛をせっせと取り除くのが私の日課だった。ヘドロのような状態となっており、ぶっちゃけ気持ち悪かった。女のコのシャワールームってシャンプーのいい匂いが常にして……というイメージがあったが、決してそんなことはないのである。 掃除男 私が住んでいた男女共同のシェアハウスはシェアハウス界のなかでもかなりドライな方に分類されるのかもしれない。そりゃテラスハウスのような男性ホルモンが刺激されるシェアハウスもあるだろう。しかしシェアハウスというだけでテラスハウスのような生活を連想してしまうのは、ちょっと想像力が足りなさすぎるぞ、という気がしてならない。<文/國友公司>
元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion
1
2
おすすめ記事
ハッシュタグ