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花形事業でなくても成功できる。勝ち組50代になれた男の働き方

 帰国したのは7年後、会社の期待は大きくビールとウイスキーの技術開発&マーケティングを兼務することになる。 「一人で2人分働けってことですよ(笑)。でも、50代でこのままの働き方だと中途半端な仕事になって、体力的にももたない。だから、当時の上司に掛け合って『ウイスキーだけに専念させてくれ』と。ウイスキーを俺がやらなきゃ誰がやるって自負もありました」
愛用の手帳

愛用の手帳。びっしりと書かれた英文のメモは海外での講演用原稿で田中さんの努力の結晶。これまでの経験が今に生きている

 この熱意が通じ、ブレンダーとしてウイスキーの開発専任となり、冒頭の世界最優秀ブレンダーに輝いたというわけだ。田中さんはこれまでの働き方をこう振り返る。 「社内的には傍流事業ばかりを歩んできて、絶えず荒波に揉まれてきた。だから、勝ち組だなんてまったく思っていません。ただ振り返ってみると、30代で知見を蓄え、40代でそれらをアウトプットしながら経験を積んできた。それが50代になってようやく実績として認められたのだと思います。とにかく楽しく情熱をもって仕事に打ち込めたことがポイントだったのじゃないでしょうか」  会社のキャリア形成ラインとは無縁だった田中さん。だが、一点突破で仕事に打ち込めば、負け組50代人生に陥らない好例と言える。 取材・文・撮影/宮下浩純 高島昌俊 仲田マイ 一条一樹 佐々木翼 山川修一(本誌) ― 負け組50代になる人の特徴 ―
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