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地下アイドルが語る恐怖のストーカー体験「窓を開けるとストーカーと目が合って」

 華やかに思われがちな芸能界。だが、顔を出して仕事をしているがゆえのリスクもある。女優の菊池桃子さんが被害に遭ってしまった「昔からファンだった」 というタクシー運転手のストーカー事件も記憶に新しいだろう。  知名度があるからこそ危険な目にさらされることもあるが、知名度がないからといって安心できるかといえばそうでもない。筆者(吉沢さりぃ)も一応、現役のグラビアアイドルである。今回は、私や地下アイドルたちが経験したストーカー被害の数々を紹介する。 コワい人

自宅の出窓を開けるとストーカーと目が合って…

 まだ20代前半の頃。私は当時、芸能活動をしながら西東京のキャバクラでアルバイトをしていて、帰りに必ず寄るコンビニがあった。いつものようにのんきに立ち読みをしていると、「とろいなぁ~」 と思っていた店員がのそのそ近寄ってきた。 「あのぉ、いつもカワイイなって思ってて。連絡先を教えてください」  そう言ってうすら笑いを浮かべた。もともと好意を抱いていない、ましてや必要以上の会話もしていないコンビニ店員から、いきなり声をかけられて連絡先を聞かれるのは小気味悪かった。  まったく彼に関心のない私は丁重にお断りをし、買い物を済ませて帰宅した。ところが、いつも私がコンビニに立ち寄る時間に、必ず彼は店前で待ち伏せをするようになったのだ。  怖くなった私はそのコンビニを避け、2軒先のコンビニにいくようにした。しばらくすると彼を見かけることはなくなった。  安心したのも束の間、なんと私の住んでいるアパートの階段に彼が座って待っていた。「あ、ここに住んでいるんですね」 と不自然に笑う。どういうつもりなのか……。私が無言で立ち去ろうとすると、手を掴んできたのだ!  あまりの恐怖から逃げるように自分の部屋に急いで入った。翌日から友人の家を転々とする生活が始まった。  とはいえ、ずっと他人の家にいるわけにもいかず、しばらくしてから荷物を取りに帰った。もう大丈夫だろうと久々に自宅に泊ることにした。ベッドの横には出窓があり、そこに置いてある漫画を取ろうとカーテンを開けると、見覚えのある奴がいたのだ。すぐに目が合った。私の部屋の間取りを知っていたのだろうか? 慌てて、鍵がキチンと閉まっているか、内鍵が閉まっているかを確認。あまりの恐怖にのぞき穴は見れず、朝がくるのを待った。  多めの着替えを用意し、友人宅へ行こうとして玄関を開けた瞬間。そこには私の載っている雑誌の切り抜きと、切り刻まれたDVDがガサツに並べられていた。自分の写真を拾いながら「もうここには住めないなぁ」と考えながらアパートを引き払った。  そういえば、入り口が周囲から死角となる2階建ての古いアパートに住んでいたときは、何度も階段のところで“露出狂”に待ち伏せされたこともあった。それ以降、私の部屋探しの条件は、オートロック・3階以上・通り沿いが必須となっている。
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バイト先の上司がストーカーに
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

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