メンズファッションバイヤー＆ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第197回目をよろしくお願いします。 　クールビズなどの影響で、最近は普段着とビジネス着の垣根がなくなってきました。ユニクロやGUでも日常用で着用するセットアップスーツを提案しているし、フォーマルな革靴を日常で履くのももはや普通。コートもビジネス用と普段着用で兼用される方が大変多いです。 　兼用は楽チンだし節約にもなりますが……せっかくおしゃれをしているつもりなのに「それ仕事帰り？」「ビジネス用コートを流用してるの？」と思われるのはシャクなもの。そこで今回は「仕事用コートでもおしゃれな普段着として見せる方法」を3つお教えします。 　まずは最も基本的な方法、インナーで整えましょう。「ビジネスっぽく見えないように……」と考えすぎてネルシャツやスウェットなど、とにかくカジュアルにしすぎて野暮ったくなることも多いので、選ぶアイテムには注意が必要です。 　例えば、インナーには柄物や色物を入れてあげるといいでしょう。画像のようなチェック柄は特にオススメ。無地やシンプルな着こなしがトレンドだった「ノームコア」がそろそろ終わり、今年からは装飾性が重要になってきます。ここ数年「無地づくし」だった人が多いかと思いますが、こんな風にワンポイントで柄を入れてあげると今年らしくなるでしょう。 　また、単に色物や柄物を入れるだけでは上述の通り野暮ったくなりがちです。そこで「素材」にこだわることがおすすめ。柄や色があっても「ツヤ」のある素材だと品があり、高級感ある印象が追加されるので野暮ったさが消えます。何も高級品を買えというわけではありません、このニットも5000円ほどで買えます。ウールではなく化学繊維を混紡しているものです。 　ユニクロでもGUでもZARAでもOK。ツヤのあるものを選べば「大人っぽさ」を崩すことなく、ビジネスコートをおしゃれ着にアップデートできるのです。 　次に紹介する裏技的な着こなしが「ボディバッグ」です。体の前側にかけて使うボディバッグはコートをすっぽり隠してしまうため、印象を激変させることができます。コートのシンプルデザインが隠れてしまうので、ビジネス用か普段着用かよくわからなくなる便利グッズです。 　こちらもさきほどのインナーと同じ。いくら普段着に見せたいからといってアウトドアライクなナイロンの色味の強いボディバッグでは少々ガキッぽくなる。そこでこうしたツイードやウール素材のボディバッグなどがおすすめです。カジュアルなボディバッグだけど素材感は大人……こんなバランスを目指してあげるといいでしょう。