活動の幅も役の幅も広い声優さんに
(C)AKS
――ココのキャラ設定を聞いてもいいですか?
都築:16歳で、元気で明るいコです。ちょっとドジっ子なところもあるんですよ。ボイスを聞いてもらうとわかってもらえるかも。
――個人的には、聞いてみて何度も収録をこなしてきたような経験値を感じました。
都築:本当ですか(笑)? いつもの声よりトーンが高めなんです。普段は低くて太いって言われますけど。
――あどけない雰囲気も残っていて。変な話、声の仕事をしないと出さない声ですよね。
都築:出さないですよ〜! 頑張って出したとしても、公演で萌えゼリフを言うくらいです(笑)。
――ちょっとニヤニヤしてますね(笑)。
都築:だって、じっくり聴かれると照れくさいです! 照れくさいのと、嬉しいのと(笑)。収録では126パターン録ったんですよ。季節ごとのセリフとか、ストーリーごとのセリフとかいろいろ。
――126! 時間はどのくらい掛かりました?
(C)AKS
都築:(スタッフから「スタジオを2〜3時間とっておいたが1時間で終えました。NGもほぼなくお上手で早く終わりました」と聞き)……らしいです。
――すごいですね!
都築:んふふふふっ。嬉しいです。頑張りました! ココちゃんの声はなんとなく自分のなかで作っていったんですけど、収録中もそんなにディレクションを受けてないので、ココちゃんに関してはうまくハマったのかもしれないですね。
――じゃあ、難しかったのは?
都築:やっぱり声のトーンですね。高い声でしゃべるなんて普段はしないので、むず痒くなっちゃうときがありました。あとは、可愛い感じで言うのが苦手なんですよ。「演じてる」って思ってやってても、「なんか違う!」って思っちゃう瞬間があったりしました。可愛いキャラは難しいです。自分がそんなんじゃないから(笑)。
――どういうふうに修正していきました?
都築:なんて言ったらいいだろう……? テンションを上げると言うか。改めてココちゃんを頭の中にちゃんと思い浮かべて「どんな感じで言うだろう」って考えたりして挑みましたね。
――4月から声優養成所に通っていると聞きましたが、そういったテクニックを学んだんでしょうか?
都築:学校ではそんなに細かいところまでいっていないんですよ。まだ半年過ぎたくらいなので。基本的な発音とかアクセントとか、発声のほうが中心ですね。
――養成所には自主的に通い始めたそうですね。SKE48との両立はうまくできました?
都築:私、そんなに忙しくないんで、行けるかな〜って思って(笑)。学校自体、在籍しながらオーディションを受けられるところで、舞台にアンサンブルで出演されている先輩もいらっしゃるんです。SKE48の仕事に対してもちゃんと理解してくださっている学校だし。SKE48のお仕事がある日はお休みさせてもらっていますけど、基本平日は毎日通っています。アクセントとか発声とか声楽とかオーディション対策とか、基本となるいろんな授業を受けさせてもらっていますね。
――基本とはいえ、実践的なものもありますね。
都築:実際、アフレコの授業も1回やりました。ちなみにそのときもちょっと可愛いキャラをやらせてもらっていたんですけど、やっぱり難しかったですね。「こうしてみたら?」っていろいろアドバイスもらいながらやりました。私、声をしっかり作り過ぎちゃうっぽいんですよ。そこは「自然な感じでいいよ」っていわれたりしました。
――ココはもちろんですが、SKE48の活動にも生かせそうですよね。
都築:実は、ココの収録日って結構前なので、今のほうが生かせることが多いと思うんです。いろいろと身についているので。SKE48の活動でいうと、ラジオには生きるかな。提供読みで「うまく読めない」「噛んじゃう」って言ってる後輩にアドバイスをしたりします。今、私、「提供を噛まない」でおなじみの都築なんですよ(笑)。
――頼りになりますね。では、「声優だな!」って実感する瞬間はありますか?
都築:マイク前に立つとやっぱり「わぁ……!」って思いますね。ココのアフレコも、録り進めていくと終りが見えてくるじゃないですか。「終わっちゃうの嫌だな〜」って。
――楽しかったんですね。
都築:楽しかったです! アフレコの授業、早くやりたいなって思っているところです。
――自信はつきましたか?
都築:実践の経験があるのは大きな自信になりました。これからの目標はもちろん声優さん。将来は、声のお仕事を中心に舞台とかにも出て歌もやって、活動の幅も役の幅も広い声優さんになりたいです。