出会い系で会った70人に本をすすめた女性書店員が選ぶ「いま読むべき本」
<知識・見聞を広める>
『はじめての沖縄』
岸政彦/新曜社/1404円
「社会学者が沖縄に通い、現地の人に話を聞きながら、外側の人間としてどういう立ち位置でいるべきか書いた不思議な本。読後には、自分の中で“沖縄”が形作られます。社会問題を上っ面だけで語っていいのか迷っている人にオススメ」
『彼女は頭が悪いから』
姫野カオルコ/文藝春秋/1890円
「東大生が起こしたわいせつ事件という実際にあった出来事を基に、関係者の心情を丹念に描いている本。登場人物の醜さは誰もが持っているため、自分が同様の事件に遭遇した時にどんな立場をとるかを深く考えるきっかけになる一冊」
<仕事に役立てる>
『静かな力:内向型の人が自分らしく生きるための本』
スーザン・ケイン/学研プラス/1512円
「外交的な人を目指せという同調圧力を感じやすく、静かであることは何かが劣っているかのように扱われがちな日本。けれども、本書では内向的な人こそあらゆる面で優秀であると主張。自店でも静かに売れ続けているロングセラーです」
『明日クビになっても大丈夫!』
ヨッピー/幻冬舎/1512円
「会社を辞めることを推奨する本は多々あれど、背中を押すだけで無責任なことも。ヨッピーさんはそういう押し方は悪だと言い、やれる範囲での副業をまずは勧めています。具体的なテクニックがリアルに役立つし、励まされる一冊」
<SNSで“いいね”をもらう>
『82年生まれ、キム・ジヨン』
チョ・ナムジュ/筑摩書房/1620円
「日本より人口の少ない韓国で100万部を突破した話題書。女性がどのように抑圧されてきたかを一人の人生を通して語る小説。『俺もこの問題について考えている』といった感想と一緒に書影をSNS発信すれば見直されること間違いなし」
『パフェ本』
斧屋/小学館/1296円
「日本で唯一のパフェ評論家である著者による一冊。パフェを時間とともに味わう芸術だとし、その魅力を解きほぐして言葉にしています。食べ物写真の投稿に『おいしかった!』という感想しか書けないと悩める人は、ぜひ参考にして」
― 平成最後に読むべき本 ―
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