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はしかが関西から大流行、実は世界でも…。“反ワクチン運動”が影響か?

はしかの流行は日本だけにとどまらない

 行政の対応のマズさも感染拡大を招いた要因の一つかもしれないが、実は、はしかの流行は日本だけにとどまらない。14日にWHOが発表したデータによると、’18年の世界のはしか感染者数は前年比倍増の22万9000人に上り、’19年もこの傾向が続く見通しとなっている。  米国でもワシントン州が非常事態宣言を出すなど感染拡大が報じられているが、この世界的パンデミックは、“反ワクチン運動”なるムーブメントが少なからず影響しているようなのだ。ナビタスクリニック理事長で医師の久住英二氏が話す。 「先頃、日本で“反ワクチン運動”のプロパガンダ映画『Vaxxed』の劇場公開中止が決まったが、これを監督した英国人の元医師、アンドリュー・ウェイクフィールド氏こそが、『MMRワクチン(麻疹、風疹、おたふく風邪の新三種混合ワクチン)を接種すると自閉症になる』という根拠のない言説を世界中に広めた張本人です。 ’98年に、医学誌に掲載された彼の論文は、今や世界中の反ワクチン運動の“タネ本”となっているが、この論文はデータの改ざんが発覚し後に撤回されたばかりか、ウェイクフィールド氏自身も責任を追及され医師免許を剝奪されています。にもかかわらず、科学的根拠が一切ない反ワクチンの考えが欧米全域に広まってしまった。 米国の大統領選の忙しいさなかに、トランプ候補がウェイクフィールド氏と会談したように、トランプ大統領もまた、反ワクチンの考えに染まっています。彼らの運動は、既存の権威ややり方に異を唱えるポピュリスト右派と相性がいいのか、今もなおこのフェイクの学説が世界に拡散され続けている」

富裕層が暮らすエリアほどワクチン接種率が低い

 イタリアでも昨年8月、ポピュリズムを掲げて政権入りした右派政党「五つ星運動」の連立与党が、はしかワクチンの接種を義務づけた法律を廃案にしてしまった結果、国内で数千人規模の感染者が出る事態となっている。久住氏が続ける。 「米国の大統領選もそうだったように、ポピュリストは科学的根拠や論理ではなく、自分が信じることこそ真実だと考える。彼らは必ずしも反科学ではないが、もともと自分が信じていたことに合致する都合のいい情報が、ネットやSNSの普及により入手しやすくなり、反科学へと転じた。 こうした層は、トランプや欧州のポピュリスト政党の支持者に重なります。日本でも、片山さつき地方創生担当相が子宮頸がんワクチンに反対するなど同調する動きも出てきている……。’15年に米・ディズニーランドを震源にはしかの集団感染が起こったが、感染者をトレースすると、富裕層が暮らすエリアほどワクチン接種率が低いことが判明した。 エセ科学やフェイクニュースを信じワクチンを忌避するのは、低学歴・定収入層ではなく、高等教育を受けた富裕層なのです」
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感染拡大を防ぐには情報共有が重要
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